神経梅毒 neurosyphilis

病態

神経梅毒は梅毒のどのフェーズでもありえます(梅毒の既感染がなく神経梅毒だけ単独で発症することはありません)。Treponema pallidumが中枢神経に侵入すると、免疫系がTreponema pallidumを排除する場合もあれば、排除できない場合もあります。このように免疫系が排除できない場合に神経梅毒を併発することがあります。 read more

呼吸性アルカローシス

病態

呼吸性アルカローシスは何らかの原因で呼吸中枢が活性化し、換気量が増えることでPaCO2が下がる病態です。呼吸を駆動系・肺胞・血液の3つに分類すると、駆動系の問題に該当し、肺胞や血液の問題ではありません。このため鑑別はかなりシンプルになります。 read more

β-blocker

1:作用機序

■心臓への作用

心臓の刺激伝導系や作用することで“rate control”に作用します。房室結節を抑制することで寝室のrateをコントロールする作用があります。房室結節に作用する薬はβ-blocker非ジヒドロピリジン系カルシウム受容体拮抗薬の2種類が重要です(カルシウム受容体拮抗薬に関してはこちらをご参照ください)。 read more

Stiff person syndrome

Stiff person syndromeは1956年に14例の報告を契機に提唱された、成人発症、全身性の筋痙攣と硬直を呈する慢性進行性の症候群です(歴史的変遷を下図にまとめています)。以下の記事内容はそのほとんどをPractical Neurology 2011;11:272より引用させていただきました。 read more

Isaacs症候群

病態

Neuromyotoniaとは「末梢神経の過剰興奮(PNH: peripheral nerve hyperexcitability)に由来する筋の自発的かつ持続的の収縮」を表す表現です。これは筋収縮(随意・不随意問わず)により誘発される特徴があります。1961年にIssacsが報告してからneuromyotoniaをきたす疾患の理解が深まってきています。原因としては免疫介在性のものと、非免疫介在性のものがあります。Isaacs症候群はこのうちVGKC複合体抗体が関連した症候群を表します。BNB(blood nerve barrier)が脆弱な神経終末や神経根で、自己抗体によりVGKCの機能異常が惹起され、末梢運動神経の過剰興奮が起こるとされています。 read more

ACE阻害薬/ARB

1:レニン・アンジオテンシン・アルドステロンシステムに関して

Renin-Angiotensin-Aldosterone-System(RAAS:以下簡略のためにRAASと表現します)に関してまず解説します。そもそもRAASはなぜ人間に備わっているのでしょうか? read more

MMN :multifocal motor neuropathy 多巣性運動ニューロパチー

病態

病態は後天性の脱髄、病変の首座は運動神経の末梢神経単位であり、全体的ではなく一部が障害されることが本疾患の特徴です。臨床的には緩徐進行性に左右非対称、遠位優位(特に上肢)に障害されることが特徴です。抗GM1-IgM抗体が半数程度に検出される点や、免疫グロブリン療法が奏功するため自己免疫機序が関与していることが推察されますが、機序は解明されていません(下図はNat. Rev. Neurol. 8, 48–58 (2012)より引用)。 read more

感染性心内膜炎と中枢神経合併症

感染性心内膜炎では神経学的合併症を20~40%合併するとされています。塞栓による脳梗塞、感染性動脈瘤、動脈瘤破綻による脳出血、くも膜下出血などが代表的な神経学的合併症です。ここではよく神経内科医が感染性心内膜炎に関してコンサルテーションを受ける点や疑問点をまとめて、現状解答できる内容を解説していきます。 read more

白質病変へのアプローチ

白質病変は日常臨床で頭部MRI検査でしょっちゅう認める所見ですが、どれが病的な所見で、どれが非特異的な所見なのか?悩むことも多いです。私の尊敬する放射線科のO先生から非常に分かりやすい論文(Radiología.2012;54(4):321-335 “Hyperintense punctiform images in the white matter: A diagnostic approach” 元はスペイン語ですが、English editionがありますのでこちらをご覧ください)を教えていただき、ここでその内容をまとめさせていただきます。 read more