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脳血管障害

心原性脳塞栓症の抗凝固療法導入時期

非弁膜症性心房細動患者さんの抗凝固療法導入時期は出血性梗塞合併リスクがあり判断に悩む領域です。 今までの変遷 ・前向き研究不在の中で今までさまざまなrecommendationが提唱されてきました。その変遷をまずまとめていきます。 基礎知識 ・心原性塞栓症の再発リスクは初期14日以内で0.5-1.3%/日(Stroke 1983; 14: 688–93.)・脳梗塞直後が再発リスクも, 出血性梗塞に […]

脳底動脈閉塞への治療介入

脳底動脈閉塞は脳梗塞の中でも極めて神経学的予後が不良なものです. 脳底動脈閉塞に対する血管内治療は元々「救命目的に行うかどうか?」という立ち位置にありましたが, 2022年にNEJMで2つのRCTが発表され, 機能予後改善の意味でも流れが大きく変っています. ここではこの2つのRCTに関して取り上げます. “ATTENTION” N Engl J Med 2022;387:1361-72. まとめ […]

出血性梗塞 hemorrhagic transformation

特に心原性脳梗塞で問題となるのが出血性梗塞(または脳梗塞の出血転化”hemorrhagic transformation”)です。脳梗塞全体の10-15%程度に認めるとされており、抗血栓薬との兼ね合いが難しくなるところです。心原性脳塞栓症の治療は出血性梗塞と戦っているといっても過言ではないかと思います。なかなかevidenceに乏しい領域ですが(日本の脳卒中ガイドライン20 […]

非外傷性脳出血患者への急性期予防的抗てんかん薬投与 “PEACH” trial

ずっと気になるテーマであった臨床試験がついに発表されざわざわしています(私だけ・・・?)。脳血管障害患者で急性期に抗てんかん薬を予防的に投与することに意味があるのか?というRCTはこれまで存在せず、ガイドラインでも推奨するに根拠が薄いとされてきたためとても重要なテーマです。”PEACH (Prevention of Epileptic seizures at the Acute pha […]

透析患者の心房細動に対する抗凝固療法

透析患者さんが心房細動を合併している場合は多く(既報では約10%)、その際に抗凝固療法を導入するべきか?は議論があります。透析患者さんは脳卒中罹患リスクが5倍とされていますが、その一方で尿毒症の血小板機能低下(uremic platelet dysfunction)による出血傾向があります。このため「塞栓症予防のメリットが出血合併症のデメリットを上回るのか?否か?」が問題となります。この点に関して […]

椎骨動脈解離 Vertebral Artery Dissection

古い文献は椎骨動脈の典型例が主体ですが、近年画像診断が向上していることで様々な臨床像にvariationがある椎骨動脈解離が指摘されるようになってきました。また1点注意を申し上げると頭蓋「内」と頭蓋「外」できちんと分けて考える必要があります(特にSAHを合併するか?しないか?の点で区別が重要)。この記事での主題は基本的には頭蓋「内」の椎骨動脈解離に関してですが、一部頭蓋「外」の椎骨動脈解離に関して […]

BAD: branch atheromatous disease

病態 TOAST分類には記載がされていませんが(病変が15mm以上で「小血管病」(ラクナ梗塞)に該当しないと「分類不能」になります)、元々1989年にCaplanが提唱した概念(Neurology. 1989 Sep;39(9):1246-50.)でとても重要です。障害される血管はラクナ梗塞と同様に「穿通枝」ですが、穿通枝の入口部に「アテローム性病変(microatheroma)」をつくり閉塞する […]

エダラボン edaravone

ここでは脳梗塞急性期での「エダラボン」に関してまとめます。 臨床試験 以下の臨床試験が急性期脳梗塞でのエダラボンとプラセボを比較した最初のRCTです。 確かに神経学的予後の有意差は出ているのですが、primary outcomeをmRSに設定していますが来院時のmRSに関して言及がない点が問題とされています。その後のsystematic reviewもありますが、この臨床試験を含んでいるため解釈が […]

急性期脳梗塞の安静度・リハビリテーション

脳梗塞の患者さんを受け持っていきなり困るのが「先生この患者さんの安静度どうしましょう?」という点です。ここはエビデンスがあまりない分野だけにいろんなoriginalな解釈がされている領域ですが、まずは臨床試験の結果・ガイドラインの推奨とすすんで最後に個人的なアプローチ方法を提示したいと思います。 臨床試験は? 安静度に関して:”HeadPost” NEJM 2017;376 […]

シロスタゾール cilostazol

作用機序 ・PDE3阻害薬で、血小板内のcAMP濃度を上昇させ血小板の活性化を抑制する働きをします。PDE3は血管平滑筋にも存在し、PDE3阻害薬は血管拡張作用をもつことが特徴です。・この血管拡張作用により慢性動脈閉塞症の第1選択、また日本では脳梗塞に対する適応があり、副作用の頭痛もこの血管拡張による機序が推測されています。 副作用 ・シロスタゾールは代表的な副作用として頻脈と頭痛の2つが特に重要 […]