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急速静注可能な抗菌薬

下図太字が急速静注可能。

FDA承認おそらく可能避ける or 実証されていない
ペニシリン系アンピシリン
アンピシリン/スルバクタム
ペニシリンG
ピペラシリン・タゾバクタム
セフェム系セファゾリン
セフォタキシム
セフタジジム
セフトリアキソン
セフェピム
カルバペネム系メロペネムドリペネム
イミペネム/シラスタチン
アミノグリコシド系ゲンタマイシン
トブラマイシン
アミカシン
ストレプトマイシン
キノロン系シプロフロキサシン
レボフロキサシン
モキシフロキサシン
テトラサイクリン系ドキシサイクリン
ミノサイクリン
チゲサイクリン
グリコペプチド系ダプトマイシンバンコマイシン
その他アズトレオナムアジスロマイシン
クリンダマイシン
メトロニダゾール
リネゾリド
リファンピシン
ST合剤

キノロンは急速静注しない:シプロフロキサシンは注射部位疼痛、レボフロキサシンは低血圧、モキシフロキサシンはQT延長などの副作用あり

ペニシリン系:アンピシリンが可能であるがSeizure誘発のリスクがある点に注意 ペニシリンGとピペラシリン・タゾバクタムは急速静注出来ない アンピシリン・スルバクタムは緩徐の静注なら可能(急速投与でSeizureを生じる可能性ある)

テトラサイクリン系:いずれも間欠静注は可能であるが急速静注はできない

その他:メトロニダゾール、リネゾリドはそもそも点滴バッグ製剤なので急速静注できない

抗菌薬が濃度依存性か時間依存性か?により考慮する:濃度依存性の場合は急速静注により血中濃度を速やかに上昇することに意義があるかもしれない

参考文献

Intravenous Push Administration of Antibiotics: Literature and Considerations. Hosp Pharm. 2018 Jun;53(3):157-169.