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吃逆 hiccups

病態

・横隔膜の筋収縮により、強制吸気が生じ、喉頭蓋が閉鎖し音(例:「ひっく」)がでる
・求心路:横隔神経,迷走神経,交感神経
・遠心路:横隔神経
・中枢:不明であるが,延髄・脳幹網様体・視床下部などが推定されている

原因

中枢神経

延髄外側症候群こちら):日常臨床で難治性の吃逆として良く遭遇する
最後野症候群を呈する脱髄疾患:NMOSDが代表的

横隔神経・迷走神経を刺激する病態

・頸部腫瘍,縦隔腫瘍など

消化管疾患(原因として最多、逆流性食道炎)

など

対症療法

クロルプロマジン(商品名:コントミン®、ウィンタミン®)
・フェノチアジン系の抗精神病薬であり鎮静作用(特に高齢者)が要注意
・日本では唯一吃逆に対しての保険収載あり
・処方例:25mg 3錠分3(高齢者ではより少ない量から開始が望ましい)

メトクロプラミド(商品名:プリンペラン®、エリーテン®)
・錐体外路副作用のみ注意
・処方例:メトクロプラミド5-10mg 3錠分3 または点滴静注投与

ガバペンチン

バクロフェン(商品名:ギャバロン®)
・処方例:バクロフェン 5mg 3錠分3