整腸剤 probiotics

整腸剤はなんとなく処方してしまう薬の代表格ですが、本当に必要か?という点を突き詰めるとなかなか使用の根拠にたどり着くことが難しいです。海外の大規模臨床試験で使用されている菌種と日本の薬剤の菌種が違うなどそのまま結果をapplyしづらい点もありますが、調べた内容を簡単にまとめます。 read more

経腸栄養

今回はアンケートにお答えして「経腸栄養」に関してまとめます。栄養は「こうしないといけない」という決まりがなく(栄養剤を比較してハードアウトカムに差が生じることはまずない)、その分「じゃあ結局どうすればよいの?」となりやすい分野と思います。施設によってやり方やローカルルールが多々あるためますます混乱を招きやすいですが、私は大まかな原則に則ってあとはゆるく許容するスタイルで良いのではないかと考えています(つまり「絶対この栄養剤を使って」という様な指導はするべきではないと個人的には思います)。今回私のよく行う具体例を紹介しますが、あくまで一例なのでご参考までに。 read more

アンケートのご案内

いつもホームページ「医学事始」(いがくことはじめ)をお読みいただき大変有り難うございます。本ホームページは2019年に開設いたしましたが、おかげさまで記事の数も増えて、本記事でちょうど400になりました。 read more

医学知識の賞味期限

膨大な医学の知見が世界中で日々更新されています。そのなかで医学知識には「一度身につけるとずっと役に立つ知識」と、「どんどん更新されていき賞味期限がきてしまう知識」の2種類あると日々臨床で感じます。この「医学知識の賞味期限」という点に関して、特に医学生や初期研修医の先生方の学習・教育の観点から記事を書かせていただきます(内科よりの話になってしまい恐縮です)。 read more

滑車神経麻痺 trochlear nerve palsy

解剖・病態

・滑車神経は上斜筋(眼を下内転+内旋させる作用)を支配しています。
・滑車神経麻痺では上下方向の複視を訴えます(下図参照)。複視へのアプローチに関する一般的な内容はこちらをご参照ください。
・病歴上の特徴は特に下を向く時(階段を下る時・読書など)に増悪することと、頭位により増悪を認める(患側に傾けると悪化する)ことが挙げられます。 read more

Guillain Barre症候群・ギラン・バレー症候群 総論

病態

・末梢神経の髄鞘もしくは軸索の抗原に対して自己抗体が産生されることで末梢神経障害・神経根障害をきたすことがギラン・バレー症候群(Guillain Barre syndrome: GBS)の病態です。
・想定されている病態機序が下図にまとめられています(Nat Rev Neurol. 2016;12(12):723-731.)。全体の約2/3に先行感染(関連のある病原体:Campyrobacter jejuni最多, CMV, EBV, HEV, Mycoplasma pneumoniae, Zika virus)を認めるとされています。
1:Campyrobacter jejuniの表面分子(ガングリオシドと似た)に対して抗体が産生され、それが末梢神経のnodeに位置するガングリオシドを抗原とした抗原抗体反応が起こります。
2:抗体は補体を活性化し、MAC(membrane attack complex)形成による軸索細胞膜の破壊、マクロファージの動員がされ、paranodeが軸索から剥がされます。 read more

PCB variant (pharyngeal-cervical-brachial variant of GBS):咽頭頸部上腕型GBS

病態/臨床像

咽 頭 頸 部 上 腕 型 GBS(pharyngeal-cervical-brachial variant of GBS:PCB)は球麻痺が前景に立つギラン・バレー症候群の亜型で(下図オレンジ色文字が該当)、1986年にRopperが報告したことに端を発します(ギラン・バレー症候群の一般的事項に関してはこちらをご参照ください)。
球麻痺で発症し、その後症状分布が下行性に拡大していくことが特徴で、通常典型的なGBSは下肢から発症して分布が上行性に拡大していくことと対照的です。
・抗ガングリオシド抗体の中では抗GT1a抗体を検出することが多いとされています。 read more