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自己免疫・アレルギー

神経ベーチェット病 Neuro-Behcet’s disease

一般論・前提知識 ベーチェット病一般・①再発性口内アフタ性潰瘍,②皮膚症状,③外陰部潰瘍,④眼病変を主症状とする症候群・トルコの皮膚科医Behcet先生が1937年に3例報告が端緒→神経ベーチェット病は1941年に最初の報告、名前は1954年から・HLA-B51との相関関係が指摘・Silk rodのアジア圏に疫学上多い・好中球主体の炎症・血管炎が主病態 *特異的な自己抗体や自己抗原反応性T細胞は存 […]

Autoimmune/inflammatory syndrome induced by adjuvants (ASIA)

体内異物がadjuvantとなり異常な免疫反応が生じる病態です。豊胸術で使用するシリコン乳房インプラントで生じることがあり先日考慮する必要がある例があったため調べた内容をまとめます。今まで豊胸術の病歴は全く確認していなかったですが(患者さんも自ら話してくれるものではないですが・・・)、こういう病態があることを知るときちんと確認する必要があるなと感じました(ただまた同時に因果関係の証明が難しい領域だ […]

GPA(granulomatosis with polyangitis) 多発血管炎性肉芽腫症

去年から新しい病院に移動になりGPAを診療する頻度が上がりました(それまでは恥ずかしながらほとんどなかったのですが・・・)。ANCA関連血管炎でNeurologyにとっても重要な病態なので勉強した内容をまとめます(EGPAに関してのまとめはこちらをご参照ください)。以下はこちらの文献( RadioGraphics 2021; 41:1973–1991 )が非常によくまとまっていたのでそちらを参照に […]

抗核抗体 ANA(antinuclear antibody)

膠原病≠抗核抗体陽性であり,抗核抗体が有用な膠原病とそうではない膠原病をきちんと分けて考えることが重要。抗核抗体自体が直接病原性を持つ訳ではなく、抗核抗体の値をフォローアップする意義は確立していない。 抗核抗体関連疾患:①SLE,②全身性強皮症,③混合性結合組織疾患(MTCD),④シェーグレン症候群,⑤多発筋炎/皮膚筋炎 分類・homogeneous:抗dsDNA, ssDNA・periphera […]

ANCA(好中球細胞質抗体)

検査方法 ・IF法(免疫蛍光染色法):p-ANCA, c-ANCA(特異性がELISA法よりもやや低い)・ELISA法:MPO-ANCA, PR3-ANCA →基本測定するのはこちら*PR3-ANCAの方が特異性が高い,MPO-ANCAは他疾患で陽性になりやすい*ANCAの陽性率などに関しての文献は上記いずれの方法により測定したものか?に注意が必要 ANCA陽性になりうる疾患 ・感染症:感染性心内 […]

抗リン脂質抗体症候群と脳梗塞

臨床をほそぼそと続けていると勉強してこなかったテーマにぶち当たります。恥ずかしながら今まで抗リン脂質抗体症候群と脳梗塞に関して文献を読んでいなかったため勉強します。まだ少ししか調べられていないですが、少しずつ追記していきます。 脳梗塞の原因 ・SLE合併例は心内膜損傷によるLibman-Sacks心内膜炎、非細菌性疣贅などによる心臓からの塞栓機序が多いが、非合併例も同様に心原性塞栓症を呈することが […]

GPA(granulomatosis with polyangiitis)と中枢神経合併症

・ANCA関連疾患のなかで中枢神経病変を呈する頻度はGPA>MPA>>EGPAとされています。・GPA(granulomatosis with polyangiitis)の中枢神経障害は報告によりかなり幅がありますが7~11%と報告されており、肥厚性硬膜炎・下垂体病変・中枢神経血管炎が3大原因です。特にGPAに随伴する肥厚性硬膜炎を中心に文献をまとめます。肥厚性硬膜炎全般に関してはこちらをご参照く […]

薬疹

分類 ・蕁麻疹、アナフィラキシー(IgEを介したⅠ型アレルギー):薬剤開始後数分(1時間以内) こちらを参照・薬疹(Ⅳ型アレルギー):薬剤開始後4-21日後(最も一般的)・重症薬疹:DIHS, SJS-TEN:薬剤開始後数日~数週後 薬疹(一般的なもの) ・時期:Ⅳ型アレルギーのため薬剤開始直後ではなく、薬剤開始後4-21日に出現することが多い。・皮疹は麻疹様の丘疹、斑状疹を呈することが多い。・通 […]

痛風 gout

病態/臨床像 ・病態:尿酸ナトリウム結晶の沈着・男女比が9:1と圧倒的に男性に多く、女性で少ない理由は閉経前エストロゲンの作用で尿酸排泄が亢進しているためと考えられている。・結晶の析出が病態なので、基本温度が高い体幹近くの関節では起こりにくく温度が低い遠位の関節で発症しやすい。また夜間は体温減少するため結晶が析出しやすい(このため明け方に母趾MTP関節での発症が多い)。 リスク因子 ・脱水、外傷、 […]

食べ物アレルギー food allergy

分類(以下はいずれもⅠ型アレルギー) 1:即時型アレルギー(アナフィラキシー)2:食物依存性運動誘発アナフィラキシー(food-dependent exercise-induced anaphylaxis:FDEIA)3:口腔アレルギー症候群(oral allergy syndrome: OAS) 原因 ・鶏卵、牛乳、小麦が3大アレルギー原因(これらは幼少期にアレルギーとなりやすいが、年齢が上がる […]