膠原病≠抗核抗体陽性であり,抗核抗体が有用な膠原病とそうではない膠原病をきちんと分けて考えることが重要。抗核抗体自体が直接病原性を持つ訳ではなく、抗核抗体の値をフォローアップする意義は確立していない。
抗核抗体関連疾患:①SLE,②全身性強皮症,③混合性結合組織疾患(MTCD),④シェーグレン症候群,⑤多発筋炎/皮膚筋炎
分類
・homogeneous:抗dsDNA, ssDNA
・peripheral:上
・speckled:抗RNP, SS-B, Scl-70など
・nucleolar:抗Scl-70
*抗核抗体(-)・抗細胞質(cytoplasmic)抗体(+)の場合に考慮する抗体:①抗SS-A抗体,②抗ARS抗体,③抗ミトコンドリア抗体
抗核抗体(ANA)陽性率に関して 引用元:ArchPatholLabMed.2000;124:71–81
・診断基準に組み込まれている:薬剤性SLE 100%, 自己免疫性肝炎 100%, MCTD 100%
・有用:SLE 95-100%, 全身性強皮症 60-80%
・診断に有用な場合ある:シェーグレン症候群 40-70%, 筋炎DM/PM 30-80%
・モニターまたは予後に有用:若年性リウマチ+ブドウ膜炎 20-50%, Raynaud現象 20-60%
・有用ではない:RA 30-50%, MS 25%, ITP 10-30%, 甲状腺疾患 30-50%, discoid lupus 5-25%, 感染症さまざま、悪性腫瘍さまざま,シリコン乳房インプラント 15-25%, fibromyalgia 15-25%
・健常人:≦40倍 20-30%, ≦80倍 10-12%, ≦160倍 5%< ≦320倍 3%
*上記の通り健常人でも検出する場合がある点に注意が必要(抗体価は関係あり)