病歴と日常生活

0:病歴は何を教えてくれるのか?

神経変性疾患は血管障害や感染症、自己免疫疾患などと異なりその多くが「緩徐発症」(insidious onset)の疾患です。ここで重要なのは「いつから障害があったのか?」と「どう障害部位が進展してきたのか?」を病歴でつかむことです。突然発症の疾患はその発症起点の把握が容易ですが、緩徐発症の場合は「いつまで大丈夫で、いつから病気が始まっていたのか?」を把握するのが難しくなります。これを把握するためには病歴が何よりも重要になります。 read more

咽頭痛へのアプローチ

咽頭痛は救急外来で非常にcommonな症候で、圧倒的に軽症なウイルス性咽頭炎が多いですが、見逃すと致死的に至る感染症も多く存在します。”Killer sore throat”を見逃さないためには解剖の理解と、解剖と対応するred flagの症状を把握することが一番重要です。 read more

嘔気・嘔吐へのapproach

0:嘔気・嘔吐の機序

嘔気、嘔吐の機序は多岐にわたり、
1:消化管・内臓からの迷走神経刺激
2:前庭刺激
3:中枢神経からの刺激
4:最後野の直接刺激
が原因として挙げられます(上図参照)。 read more

腹直筋鞘血腫 rectus sheath hematoma

最近腹直筋鞘血腫を経験したので勉強したことをまとめます。比較的稀な疾患だとは思いますが、今回臨床的に疑うことが出来ず次回に活かせるようにまとめます。日本では「腹直筋血腫」と呼ぶことがありますが、海外の文献はほぼすべて “rectus sheath hematoma”(sheath=鞘・さや)となっているため、ここでは「腹直筋鞘血腫」と表現を統一します。 read more

中毒へのアプローチ

1:Toxidrome vital sign,身体所見からのapproach

意識障害やvital signに異常がある患者で、中毒を疑い「とりあえずトライエージ®「triage®陰性だから中毒ではないかー」というアプローチは間違っています。vital sign、身体所見からどのようなtypeの中毒が疑われるかまず分類して、その原因となりうる薬剤歴があるかどうかを確認するという系統的アプローチが必要です。このvital sign、身体所見から分類されるものを“toxidrome”と表現します(下図にまとめました)。 read more