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薬剤

コリンエステラーゼ阻害薬

基本原則 1:疾患修飾薬(神経変性の進行を抑制する作用)ではなく,あくまでも対症療法薬である・MCIに処方して認知症への進展を抑制する効果はない Cochrane Database Syst Rev. 2012 Sep 12;2012(9):CD009132.*AAN guideline:MCIに対してコリンエステラーゼ阻害薬を使用しない Level B,もしも処方する場合はエビデンスに欠けること […]

FcRn阻害薬

作用機序 ・FcRn(neonatal Fc receptor)はIgGと結合して、IgGがリソソームで分解されないようにリサイクルし半減期を長くする作用があります。つまりIgGのホメオスタシスにとってFcRnは重要な役割を担っています。・このFcRnの作用を阻害することで、IgGの分解を促し、IgG関連の自己免疫性疾患の治療に使えないか?というコンセプトの元開発されたのがFcRn阻害薬(roza […]

急速静注可能な抗菌薬

下図太字が急速静注可能。 FDA承認 おそらく可能 避ける or 実証されていない ペニシリン系 アンピシリンアンピシリン/スルバクタム ペニシリンGピペラシリン・タゾバクタム セフェム系 セファゾリンセフォタキシム セフタジジム セフトリアキソンセフェピム カルバペネム系 メロペネム ドリペネムイミペネム/シラスタチン アミノグリコシド系 ゲンタマイシン トブラマイシン アミカシンストレプトマイ […]

アルガトロバン argatroban

ここでは急性期脳梗塞でのアルガトロバンの位置づけについて調べた内容をまとめていきます。 端的にまとめると「非心原性脳梗塞のアテローム血栓性やBADといった初期に高率に神経所見が増悪する(early neurological deterioration: END)病態では抗血小板薬にアルガトロバン併用が望ましい」ということになるかと思います。元々アルガトロバンはエビデンスない三羽烏と言われてきました […]

シクロフォスファミド Cyclophosphamide

シクロフォスファミドは非常に古い薬剤で、神経内科領域でも免疫疾患で使用することがあります。ANCA関連血管炎での末梢神経障害(現在GPAはリツキシマブを使用することが、EGPAはメポリズマブを使用することになってきていますが)、自己免疫性脳炎(こちら)やNORSE(こちら)での2nd line therapyあたりが代表的なところかと思います。 神経免疫疾患の領域はリツキシマブが保険適応になってい […]

ステロイド・免疫抑制剤 相互作用

以下の内容は「ステロイド治療戦略」日本医事新報社から勉強させていただいた内容をまとめさせていただきます。 ステロイド 代謝:CYP3A4代謝の受けやすさ:デキサメタゾン>メチルプレドニゾロン>プレドニゾロン>ヒドロコルチゾン CYP3A4誘導薬:特に重要な薬剤 リファンピシン、抗てんかん薬(カルバマゼピン・フェニトイン・フェノバルビタール) リファンピシン併用時:デキサメタゾン5倍・プレドニゾロン […]

不眠症へのアプローチ 睡眠薬

不眠症へのアプローチの基本は下図の通りでまず原因の評価、そして睡眠衛生指導を中心とした非薬物療法が重要です。それらを充分に行った上でゴールを必ず事前に設定した上で薬物療法を始める場合があります。 ここで漫然と睡眠薬を処方することは御法度です。睡眠薬は根本的な治療薬ではなくあくまで対症療法薬です。上記Step1, 2を充分に行った上で、また目標をきちんと患者さんと共有した上で用いるべきです。睡眠時間 […]

脳梗塞におけるプラスグレル

プラスグレル(エフィエント®)は心筋梗塞で使用されますが、脳梗塞で有用かどうか?は結論が出ていませんでした。近年複数の臨床試験が発表されています。なぜ海外で承認されていけれど日本のみで承認されているのか?あえてプラスグレルを使うべき状況はあるのか?そもそも解釈の間違いが多いのではないか?などいろいろ気になるところがあり調べた内容をまとめます。 心筋梗塞領域でのガイドライン記載 “TRI […]

透析患者の心房細動に対する抗凝固療法

透析患者さんが心房細動を合併している場合は多く(既報では約10%)、その際に抗凝固療法を導入するべきか?は議論があります。透析患者さんは脳卒中罹患リスクが5倍とされていますが、その一方で尿毒症の血小板機能低下(uremic platelet dysfunction)による出血傾向があります。このため「塞栓症予防のメリットが出血合併症のデメリットを上回るのか?否か?」が問題となります。この点に関して […]

発作(seizure)の誘因となる薬剤

ここではてんかん患者さんにおいて発作(seizure)の誘因となる(閾値を下げる)薬剤を文献から調べまとめます。発作(seizure)へのアプローチで「発作の誘因があるか?」は最も重要なポイント点です。誘因があればまずは誘因を除外して抗てんかん薬は増量または導入しない選択肢をとりますし、「誘因がない」場合は抗てんかん薬を増量または導入する選択肢を考慮します。この誘因の原因として「薬剤」は常に注意が […]