Streptococcus anginosus group
脳膿瘍疑いの患者さんの血液培養検査からS. intermediusが検出され、勉強した内容を簡単にまとめます。 全体像 ・分類:Streptococcus anginosus group 1: S.anginosus 2: S.constellatus 3: S.intermedius*Viridans Streptococcus属:S.anginosus groupと非S.anginosus g […]
脳膿瘍疑いの患者さんの血液培養検査からS. intermediusが検出され、勉強した内容を簡単にまとめます。 全体像 ・分類:Streptococcus anginosus group 1: S.anginosus 2: S.constellatus 3: S.intermedius*Viridans Streptococcus属:S.anginosus groupと非S.anginosus g […]
喀痰からのカンジダ検出は基本colonizationと教科書には書いてありますが、ではいつカンジダ肺炎と判断するのか?先日朝の回診でこの点が議論になったので、今まで勉強したことがなかったためまとめます。特にMed Princ Pract 2022;31:98–102という論文によくまとまっていたためこの内容を中心に記載します。カンジダ感染症全般についてはこちらをご参照ください。 喀痰のCandid […]
高齢者の体動困難はERでよく遭遇する主訴で、よくよく調べると「あれっ画像では肺炎がありそうだけど、呼吸器症状もほとんどないし・・・肺炎で良いのかな?」と思うことは日常臨床でよくあると思います。特に昨今はCOVID19の流行によってこのようなケースは多く経験すると思います。超高齢者(≧80歳)の市中肺炎に特化したreview(“Community-acquired pneumonia i […]
皮疹の髄節範囲を超えた運動障害を呈する”zoster paresis”は存在するのか?という臨床疑問から調べています。まだまとまっておらず論文を読んだものの羅列になってしまい恐縮ですが少しずつまとめていきます。 臨床像・病態 ・帯状疱疹患者さんが「皮疹出現後、多くの場合PHN(post-herpetic neuralgia)を伴う有痛性の皮疹と同じ髄節での運動障害を呈する」 […]
慢性硬膜下血腫は日常臨床で非常によく遭遇しますが、同部位に感染をきたす症例は今回初めてです。勉強した内容をまとめます。一般的な慢性硬膜下血腫(CSDH: chronic subdural hematoma)に関してはこちらをご参照ください。 47例をまとめたliterature review(これが最大の報告) World Neurosurg. (2016) 87:663.e1-663.e8. ・ […]
神経内科医にとって帯状疱疹ウイルスによる神経合併症は非常にcommonな病態です。 感染機序 どの神経節に潜伏しているのか? ・半月神経節(Ⅴ:三叉神経)79-87%・膝神経節(Ⅶ:顔面神経) 69%・前庭・蝸牛神経節(Ⅷ:前庭・蝸牛神経) 20%・下神経節(Ⅹ:迷走神経)9% →剖検例で上記の神経節からVZV-DNAが検出された報告がある(Virus Genes 2001; 23: 145) 脳 […]
帯状疱疹ウイルスは神経合併症を多く引き起こすため注意が必要な感染症で、コンサルトもよくあるテーマです。取り急ぎの記事のためまだ記載途中の部分もありますが徐々に足していきますのでご容赦ください。 臨床像 VZVの再活性化はもちろん免疫不全で問題となりますが、加齢による生理的な免疫低下によっても起こるため注意が必要です。以下全てに共通ですが「VZV中枢神経感染では必ずしも皮疹を合併しない」という点に臨 […]
現在「不明熱+典型的な比較的徐脈+頭痛の20歳代男性、動物接触歴あり」の症例で悩んでいます。改めて”relative bradycardia”に関して学び直した内容をまとめたいと思います。教科書によって書かれている内容がまちまちで混乱するので、今回の記事はあえて完全に原著文献basedの記載にしたいと思います。以下は全てCunha先生の”The diagnost […]
脊椎に起こる骨髄炎(osteomyelitis)を一般的に「化膿性脊椎炎」と称することが多いです(「椎体炎」と呼ばれる場合もあります)。整形外科医のみならず内科医にとっても非常に重要な疾患なので勉強した内容をまとめます。 起炎菌 ・最多は黄色ブドウ球菌とCNSです。以下にまとめます。 Common 50% less common25% rare-5% S.aureusCNS 連鎖球菌腸球菌GNR( […]
病原体:Treponema pallidum(スピロヘータ)感染経路:性行為感染(1,2期梅毒、早期潜伏梅毒)もしくは母子感染 臨床像 ・第1期梅毒:無痛性の陰部潰瘍(硬性下疳)が有名(感染後平均3週間後に出現)。無治療でも消失する。初期は非トレポネーマ検査が陰性の場合もあり注意が必要(時間をあけてフォロー)。・第2期梅毒:臨床像が極めて多彩で疑わないと診断することができない(起炎菌自体の病原性よ […]