検査方法
・IF法(免疫蛍光染色法):p-ANCA, c-ANCA(特異性がELISA法よりもやや低い)
・ELISA法:MPO-ANCA, PR3-ANCA →基本測定するのはこちら
*PR3-ANCAの方が特異性が高い,MPO-ANCAは他疾患で陽性になりやすい
*ANCAの陽性率などに関しての文献は上記いずれの方法により測定したものか?に注意が必要
ANCA陽性になりうる疾患
・感染症:感染性心内膜炎(特に注意)、結核、パルボウイルスB19、HIV、C型肝炎など
・炎症性腸疾患(UC 60-80%, Crohn病 10-27%)
・悪性腫瘍:悪性リンパ腫
・薬剤(薬剤誘発ANCA関連血管炎):プロピルチオウラシル PTU(MPO 発熱、関節痛、皮疹、無顆粒球症)、ヒドララジン(MPO 皮膚、肺、腎)、D-ペニシラミン、ミノサイクリン(MPO PAN、皮膚)、アロプリノールなど
感染性心内膜炎とANCAの関係性について Arthritis Rheumatol. 2014 Jun;66(6):1672-7.
・IE109例のうちANCA陽性はIF法 18%, ELISA法 8%(RF 35%, ANA 16%, aCL 23%)
・ELISA法ANCA陽性例と臨床像の相関関係は指摘できず
AAV(ANCA関連血管炎)での陽性率
・顕微鏡的多発血管炎(MPA) 70% MPO/PR3
・多発血管炎性肉芽腫症(GPA) 活動性90% PR3 80-90%>>>>MPO10-20%
・好酸球性多発血管炎性肉芽腫症(EGPA) 50% MPO *特にEGPAはANCA陰性例も多い点に注意
→ANCAのみで診断する訳ではない(ANCA陰性例のANCA関連血管炎もある)
Lancet 2006; 368: 404–18 ANCAについてのreview article