注目キーワード
CATEGORY

医学いろいろ

焦点てんかん

側頭葉てんかん TLE(temporal lobe epilepsy) 内側側頭葉てんかん MTLE 焦点てんかんの原因として最多 背景:海馬硬化症が代表的・IPI(initial precipitating injury)(熱性けいれん重積・外傷・低酸素脳症・中枢神経感染症など)を乳幼児期に既往が多い→6か月~30年の潜伏期間を経てFIAS初発 *発症年齢はほとんどが20歳未満(平均10歳)臨床 […]

てんかんと睡眠障害

以下の内容は素晴らしいてんかん患者さんの睡眠障害review Epilepsy Behav 2021 Oct 4;124:108341. を参照にして記載させていただいております。 てんかんと睡眠障害 ・睡眠障害は健常人と比較して約2倍多い *参考文献:Sleep Med Rev 2011;15:357–68.・てんかん患者の約1/3が睡眠障害を訴える 成人てんかん患者では~50%で不眠 […]

睡眠関連てんかん

睡眠関連てんかんについて勉強した内容をまとめていきます。 Sleep-related hypermotor epilepsy: SHE 睡眠関連運動亢進てんかん 旧名: nocturnal frontal lobe epilepsy(NFLE) 夜間前頭葉てんかん 1981年名称の変更 理由1:夜間という時間帯ではなく睡眠が関係している点、理由2:前頭葉以外を起源とする場合もある点、理由3:運動症 […]

SUDEP: sudden unexpected death in epilepsy

てんかんにおいて大事なテーマです。非外傷性で溺水でもない突然の予期しない死亡で剖検でも器質的な原因が指摘できないものです。 ・てんかん患者は健常者と比べて早死するリスクが2~3倍あり、突然死のリスクは25倍前後と報告・てんかん自体に関連した死亡:SUDEP・てんかん重積状態・溺水・自動車事故・転倒などの事故・自殺などが指摘あり・21~50歳のてんかん患者死亡:SUDEPが20%以上を占める・SUD […]

Streptococcus anginosus group

脳膿瘍疑いの患者さんの血液培養検査からS. intermediusが検出され、勉強した内容を簡単にまとめます。 全体像 ・分類:Streptococcus anginosus group 1: S.anginosus 2: S.constellatus 3: S.intermedius*Viridans Streptococcus属:S.anginosus groupと非S.anginosus g […]

NPSLE: neuropsychiatric SLE

NPSLEは疾患に特異的なバイオマーカーが確立していないこともあり、非常に難しい疾患群です。SLEの治療中に免疫抑制剤を使用している関係で易感染性による合併症や、PRESなどの薬剤を誘因とした合併症など多くの鑑別疾患を除外した上で除外的に診断するアプローチが求められ臨床的な総合力を求められると感じております(中枢神経疾患全般に関する知識/経験が求められる感じがします)。結局スッキリする内容をまとめ […]

肝機能障害の原因精査

肝逸脱酵素について ・AST,ALTの上昇は「肝逸脱酵素の上昇」であり、それだけで「肝障害」を意味する訳ではない。心筋や骨格筋の障害、溶血、甲状腺機能異常などで上昇するため、「AST,ALT上昇」≠「肝機能障害」である。「AST, ALTが上昇しており肝障害を認めます」というプレゼンテーションがあるが、これは根本的に間違っている。・「肝機能障害」を反映するものは肝臓から合成される蛋白質でPT-IN […]

シクロフォスファミド Cyclophosphamide

シクロフォスファミドは非常に古い薬剤で、神経内科領域でも免疫疾患で使用することがあります。ANCA関連血管炎での末梢神経障害(現在GPAはリツキシマブを使用することが、EGPAはメポリズマブを使用することになってきていますが)、自己免疫性脳炎(こちら)やNORSE(こちら)での2nd line therapyあたりが代表的なところかと思います。 神経免疫疾患の領域はリツキシマブが保険適応になってい […]

ステロイド・免疫抑制剤 相互作用

以下の内容は「ステロイド治療戦略」日本医事新報社から勉強させていただいた内容をまとめさせていただきます。 ステロイド 代謝:CYP3A4代謝の受けやすさ:デキサメタゾン>メチルプレドニゾロン>プレドニゾロン>ヒドロコルチゾン CYP3A4誘導薬:特に重要な薬剤 リファンピシン、抗てんかん薬(カルバマゼピン・フェニトイン・フェノバルビタール) リファンピシン併用時:デキサメタゾン5倍・プレドニゾロン […]

不眠症へのアプローチ 睡眠薬

不眠症へのアプローチの基本は下図の通りでまず原因の評価、そして睡眠衛生指導を中心とした非薬物療法が重要です。それらを充分に行った上でゴールを必ず事前に設定した上で薬物療法を始める場合があります。 ここで漫然と睡眠薬を処方することは御法度です。睡眠薬は根本的な治療薬ではなくあくまで対症療法薬です。上記Step1, 2を充分に行った上で、また目標をきちんと患者さんと共有した上で用いるべきです。睡眠時間 […]