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脳血管障害

手口症候群 “Cheiro-Oral Syndrome”

手口症候群(cheiro-oral syndrome)は特異な神経症候を呈することで比較的有名で、神経の専門ではない先生もご存じの方が多いかもしれません(”cheiro”はギリシャ語で「手」を意味するようで、「カイロ(cheiro)プラクティック」の語源はここから来ているそうです)。文献できちんと調べてまとめられていなかったため、ここで調べた内容をまとめます。手口症候群とい […]

一過性脳虚血発作 TIA: transient ischemic attack

個人的にはTIAの診断は病歴聴取能力をよく反映した疾患と思っており、研修医の先生にも積極的に指導している疾患です。高齢者の「なんとなくちょっと調子がわるかった」が全てTIAになってしまうとその後ずっと抗血栓薬を内服しつづけないといけない代償が大きいですし危険です。 臨床像/診断のポイント ・神経症状の持続時間は通常「秒から分単位」(通常1時間以内)のことが多いです。これより長い時間だと通常梗塞とし […]

延髄内側梗塞 medial medulla infarction

延髄の脳血管障害は特にPICA領域の梗塞による延髄外側症候群(Wallenberg症候群:詳しくはこちらをご参照ください)が有名ですが、延髄内側の梗塞もしばしば遭遇します(脳梗塞全体の0.5-1.5%と報告されています)。対側の運動障害(顔面を除く)、対側の深部感覚障害と同側舌下神経障害を3徴としたDejerine症候群(「デジェリン」と読みます)を呈することが有名です。 延髄の解剖・血管支配 血 […]

脳血管障害後のてんかん post stroke epilepsy

てんかんの言葉に関しては既に別のチャプターで解説していますが(こちらをご参照ください)、脳血管障害後の発作に関しては脳血管障害と発作の発症時期によって分類します(下図の分類も参考にしてください)。・急性症候性発作(acute symptomatic seizuresもしくは“early seizure“とも表現):脳血管障害発症の7日以内(文献により時期が違う場合あり)・非 […]

脳卒中のDVT予防

脳卒中(脳梗塞・脳出血)に合併するDVT予防に関しての代表的な文献をまとめます(入院患者一般に関するDVT予防はこちらにまとめがありますのでご参照ください)。結論を先にまとめると次の通りです。 ・脳卒中のDVT合併予防に間欠的空気圧迫法が推奨される。・弾性ストッキングは使用しないことを推奨(DVT合併予防効果がなく、皮膚トラブルが増加するだけのため)。 *間欠的空気圧迫法はIPC(intermit […]

脳血管障害と不随意運動

脳血管障害は続発性のmovement disordersのうち22%を占め、また脳卒中側からみると脳卒中全体の1-4%にmovement disorders(パーキンソニズムやchorea, ballism, athetosis, dystonia, tremor, myoclonus, stereotypies, akathisia)を合併するとされています(Lancet Neurol 2013 […]

巨細胞性動脈炎と脳血管障害

巨細胞性動脈炎(GCA: giant cell arteritis)は主にlarge size vesselを障害する血管炎です。先日巨細胞性動脈炎が背景にある患者さんが脳梗塞で入院となり、今まで経験がなかったため既報を調べてみました。 機序 頭蓋内の血管と頭蓋外の血管の違いとして、病理的に頭蓋内の血管は頭蓋外の血管と比較して中膜、外膜の弾性繊維に乏しく、栄養血管であるvasa vasorumを欠 […]

手術・処置における抗凝固薬の休薬

ここでは手術・処置の前にあたって「抗凝固薬をそもそも中止する必要があるのか?」また中止する場合は「いつから中止する必要があるのか?」、「いつから薬を再開するべきか?」に関してまとめさせていただきます。抗血小板薬の休薬に関してはまた別に記載させていただければと思います。 ■DOACに関して”European heart rhythm association”の2018年gui […]

ヘパリンブリッジ

「ヘパリンブリッジ」は慣習的に行われている施設が多いかもしれませんが、近年「ヘパリンブリッジは本当に意味があるのか?」というclinical questionが臨床試験で問われています。自分は今まできちんと元文献にあたれていなかったため調べた内容をまとめさせていただきます(以下では「ワーファリンのヘパリンブリッジ」に関してのみ扱います。DOACのヘパリンブリッジに関してはまた別途記載させていただき […]

視床梗塞 thalamic infarction

視床は感覚情報や意識を伝える中継所を担っています。先日視床前部の脳梗塞によりabuliaが前景に立つ症例を経験したため、勉強させていただいた内容をまとめました。 血管支配 視床を支配する血管は大きく以下の4つに分類されます(下図参照:名称は文献により違いがあるが本記事は以下の名称で統一)。いずれも後方循環由来です。・tuberothalamic artery(Pcom由来 後交通動脈)・param […]