走ることについて語るときに僕の語ること 著:村上春樹

すごく久しぶりに医療と関係ないおすすめ本の紹介です。村上春樹というと小説のイメージが強いかもしれませんが、実はエッセイも非常に読みやすくて面白いものが多いです。この本のタイトルからは「ランナー向け」の本なのかな?と思われるかもしれないですが、実際には日々何かに一生懸命取り組んでいる人の心にひびく内容が沢山書かれています。

私の座右の言葉となっているのは下の部分です。

“日々走ることは僕にとっての生命線のようなもので、忙しいからといって手を抜いたり、やめたりするわけにはいかない。もし忙しいからというだけで走るのをやめたら、間違いなく一生走れなくなってしまう。走り続けるための理由はほんの少ししかないけれど、走るのをやめるための理由なら大型トラックいっぱいぶんはあるからだ。僕らにできるのは、その「ほんの少しの理由」をひとつひとつ大事に磨き続けることだけだ。暇をみつけては、せっせとくまなく磨き続けること。”

この「走る」という部分に今自分が頑張っていることを当てはめてみてください。私の仕事は医療ですが、忙しいし、つらいし辞めたくなってしまうような理由は探せば本当にいくらでも(それこそトラックいっぱいぶん)あるように思います。でも、なぜそもそも医療をやろうと思ったのか、人を助けたい、自分自身を磨きたいという「ほんの少しの理由」をきちんと大切に思い返して毎日頑張り続ける・走り続けることが大切なんだと改めてこの文章を読むと気づかさせてくれます(携帯のメモに私はこの文章を入れていて、イライラしたときとかにこっそり読むようにしています(笑))。

村上春樹さんのすごいところは、ただ精神論でただ「がんばれ!」と言うのではなく、このように「トラックいっぱいぶん」や「磨く」という丁寧であたたかい言葉・文章によって、押しつけがましくなく僕たちをそっと勇気づけてくれるところにあると思います。こういう文章を読むと心が少しあたたかくなってきますよね。ここでは一部分だけ紹介しましたが、短い本ですので、もしよければ是非気軽に読んでみてください。おすすめです!

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