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薬剤

NSAIDs 貼付剤

剤形の違い テープ・パップ 貼付剤にはテープとパップの大きく2種類がありますが、以下の様な特徴・違いがあります。 ■テープ:1日1回の貼付で良い、薄手で粘着力が高いが、皮膚のかぶれといったトラブルが多い。 ■パップ:1日2回の貼付が必要で、厚手で粘着力は低いが、皮膚のかぶれトラブルは少ない。 分類 副作用 ・光線過敏:日光露出部に貼付すると、同部位が光線過敏で湿疹となってしまう場合があります。これ […]

QT延長症候群 long QT syndrome

1:病態 QT延長の主病態は「Kチャネル(IKr)阻害による再分極障害」です。心筋細胞はNa+とCa2+が細胞内に流入することでそれぞれ脱分極と収縮が起こり、K+が細胞外へ流出することで脱分極が起こります。このKチャネルを規定するKCNH2遺伝子を例えば薬剤が阻害することで再分極障害をきたし、QTが延長します。 QT間隔が延長することでの弊害は、期外収縮が再分極中に起こることで、TdP(torsa […]

口腔内潰瘍・アフタ性潰瘍

1:再発性アフタ性口内炎 再発性の口内炎の最多原因は「再発性アフタ性口内炎(recurrent aphthous stomatitis)」いわゆる「口内炎」です。原因の病態は解明されていませんが、臨床上の特徴は小児期に発症し(家族歴がある場合もある)30歳代には改善、女性、人種は白人系、非喫煙者、経済的に発展している国で多いとされています(全人口の最大25%にあるとされています)。 ・小アフタ型: […]

総合感冒薬

0:総合感冒薬とは何か? いわゆる「風邪薬」としてテレビCMでも多く宣伝されている総合感冒薬ですが、その具体的な成分を皆さまご存知でしょうか?病院で処方することはありませんが、最もcommonなOTC(Over the counter:薬局で処方箋なしに購入することが出来る医薬品)として重要なのでまとめてみました。 基本的な配合成分は以下の4つです。1:解熱目的:アセトアミノフェン or NSAI […]

なぜ血圧を上げるのか? カテコラミンの理解のために

0:なぜ血圧を上げるのか? 私たち医療者は患者さんの血圧が下がると不安な気持ちになり、頑張って血圧を上げようとします。一見臨床では当たり前の光景ですが、そもそもなぜ血圧を上げる必要があるのでしょうか? 血液循環本来の目的は「酸素化された血流を組織へ届けること」です。組織への血流は下の式で規定されます。 「還流圧」は心拍出量によって規定されます(電気回路に例えると「電圧」に該当します)。 「血管抵抗 […]

抗ヒスタミン薬

0:ヒスタミンの作用 ヒスチジン(L-histidine)が脱炭酸酵素によりヒスタミンとなります。このヒスタミンは大きく以下の2つのプールに存在します。 1:slowly turning over pool:肥満細胞、好塩基球→分泌顆粒に貯蔵2:rapidly turning over pool:胃、中枢神経系→必要時に合成され放出 このなかでもここでは肥満細胞の貯蔵され放出されるヒスタミンに関し […]

キノロン系抗菌薬 Quinolone

1:分類 殺菌性、濃度依存性の抗菌薬で作用機序としてはDNA阻害により作用します。以下にその分類をまとめましたのでご参照ください。レボフロキサシンでは肺炎球菌のカバーが出来るようになり、モキシフロキサシン(私は一度も処方したことがないですが)は嫌気性菌カバーが出来るようになる特徴があります。 2:適応 一言で表現すると、キノロン系抗菌薬は「レジオネラ感染症以外は基本使用しない」という姿勢が重要です […]

DOAC: direct oral anticoagulants 直接作用型経口抗凝固薬

1:薬剤のまとめ 以下にDOACそれぞれの特徴をまとめます。腎機能により薬剤量は調節が必要です。すべての薬剤でCCr<15 ml/minの場合は禁忌となり、ワーファリンを選択します(ワーファリンは透析患者での抗凝固に関しては出血合併を増加させるだけで血栓症は減らさない可能性があり注意が必要です)。 2:DOACの特徴 DOACのワーファリンと異なる特徴としては、半減期が短い、拮抗薬がない(新 […]

カルシウム受容体拮抗薬 CCB: calcium channel blocker

1:カルシウム受容体の分類 カルシウム受容体は数多くあるが、大きく「ジヒドロピリジン系」と「非ジヒドロピリジン系」の2つに分類すると理解がしやすくなります。 「ジヒドロピリジン系」の薬剤は主に血管平滑筋に作用し、降圧薬として使用します(薬剤名に「○○ジピン」が付きます)。一方で「非ジヒドロピリジン系」の薬剤は心筋・刺激伝導系(房室結節)に作用し、“rate controllerR […]

トラネキサム酸 tranexamic acid

商品名:トランサミン® 目的:出血時の止血剤 製剤:静注、内服いずれもあり *出血のときに「アドトラ」という言葉をよく聞くと思います。「アドナ+トランサミン」の略称で、私が初期研修医の時は最初全く理解できませんでした・・・。。アドナは一般名「カルバゾクロムスルホン酸」である。  「アドトラ」というと止血剤としてどちらも同等の効果を持つ印象を受けるが、実際にはトラネキサム酸は外傷、産科出血など様々な […]