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髄膜炎・脳炎

再発性髄膜炎 recurrent meningitis

再発性髄膜炎は最低2回の細胞増加を伴う頭痛、発熱、髄膜刺激徴候(間欠期に寛解している)と定義されます。実臨床でもよく遭遇するため、ここでは再発性髄膜炎に関しての素晴らしいreview”Curr Pain Headache Rep 2017;21:33″の内容をまとめます。 鑑別 再発性髄膜炎の鑑別は1感染症、2悪性腫瘍、3良性腫瘍、4薬剤性、5自己免疫性の大きく5つのカテゴ […]

人獣共通感染症による髄膜炎

髄膜炎の鑑別で話題に挙がったテーマでありまとめます。以下はすべてNeurology® 2016;87:1171–1179によるものです(おそらく最も人獣共通感染症の髄膜炎をまとめたreview)。図・Figure/Tableが素晴らしいため、ほぼ張り付けただけで申し訳ございません。 細菌性髄膜炎のうち人獣共通感染を起こす菌が原因となることは1%未満、Streptococcus suisとLepto […]

結核性髄膜炎 tuberculous meningitis

病態 結核性髄膜炎は全結核の約1%を占め、全年齢に起こりますが特に小児やHIV未治療の患者さんに多いとされています。結核性髄膜炎ではCSF内の菌量は100~1000コロニー/mLを超えることはまれで、菌量ではなく宿主の免疫反応が組織障害の程度を規定するとされています。 結核性髄膜炎がどのように引き起こされるか?その機序はいまだ完全には解明されていません。結核菌は血液からBBBを超えて、ミクログリア […]

NSAIDsによる無菌性髄膜炎

教科書で無菌性髄膜炎と調べると必ず、薬剤性:NSAIDsと記載があります。認知はされているけれど、「NSAIDs髄膜炎の特徴は何か?」と質問されると答えに窮するため調べた内容をまとめます。 以下の内容はイブプロフェンによる無菌性髄膜炎36人の71エピソードをまとめたもので、Medicine 2006;85:214より参照しました。NSAIDs髄膜炎の報告はそのほとんどが、イブプロフェンによるもので […]

細菌性髄膜炎 bacterial meningitis

0:はじめに 細菌性髄膜炎は市中感染症の中でも最もemergencyな疾患であるが、3次救急を扱う総合病院でも1か月1例はないような稀な疾患である。稀な疾患ではあるが、医療者が出来る予後を改善する唯一の方法が素早い治療介入であり、その臨床像をつかむことと、初期対応に関して習熟することは極めて重要である。 1:臨床所見・臨床像 「細菌性髄膜炎」の臨床像を表現すると、「発熱」、「頭痛」、「意識障害」の […]