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2024年

橋本脳症

橋本脳症はかなり注意が必要な疾患概念で、誤解も非常に多いです。今回の記事は拙著「レジデントのための神経診療」でも記載した内容が中心です。脳症の全体像に関してはこちらを参照ください。 元々の概念提唱 ①脳症② 抗甲状腺抗体(抗TPO抗体)陽性③髄液所見/MRI所見は正常(または非特異的所見)④ステロイド治療反応性が良好 注意:甲状腺機能自体は正常~軽度低下の場合が多く, 甲状腺機能低下に伴う粘液水腫 […]

PR:レイアウトをそのまま保つPDF翻訳”Readable”テスト

こちらはPR記事になります。 今回Readable https://readable.jp/ というPDFの英語から日本語への自動翻訳システムに関してご案内頂き、紹介させていただきます。論文を読む上で活躍する翻訳ツールです。 案内を頂いてから使ってみましたが、確かにかなり便利です。リンクは下のバナーをクリックください。 良かった点1:変換が容易 実際にPDFへ変換する方法としては、Google C […]

Shared Decision Making:共同意思決定

Neurologyはtoughな患者家族との面談が非常に多い科です。私自身とても苦手としているところです。実は結構前になるのですが、自施設でコロンビア大学緩和ケア中川俊一先生の”Shared decision making”に関するご講義を拝聴した際に非常に感銘を受けました。ここではそこで学んだ内容などを記載していきます。まだ勉強中かつ苦手意識があるところですが、少しずつ取 […]

DNAR(Do Not Attempt Resuscitation)

私が現在勤務している施設で最も勉強になっていることの1つがACPについてです。特に総合内科H先生、集中治療部N先生を始めとして多くを勉強させていただいております。自分から調べた内容というよりも純粋に教えてもらった内容ばかりになりますが、少しずつまとめていきたいと思います。特に今回は総合内科H先生から教えていただいた内容が中心です。DNAR(Do Not Attempt Resuscitation) […]

学会での症例発表

論文化することが最も重要であることに間違いないですが、アウトプットする場として学会での症例発表は演者にとって非常に勉強になりますし、どうすればわかりやすく情報をまとめて伝えることができるか?という点を意識することができる意味でとても良い機会だと私は思います。特に内科専門医制度が変わり、学会発表を最低2回する必要があることから最近学会発表指導をする機会が増えているのでその過程で感じたことを書きます。 […]

広告:【5/22開催】「医學事始」のブログ開設者がブログ・ホームページの始め方を語る

私は「医學事始」のブログ・ホームページを約5年運営しています。「どのようにブログを始めるか?」、「どんなメリットがあるか?」などのノウハウをオンラインセミナーで話す機会を頂きました。もしご興味ある方はご参加ください。 以下広告です。 「医學事始」のブログ開設者が登壇します! 「ブログやホームページを始めようと思いながら一歩が踏み出せない」「始めるメリットがあるのかよくわからない」「そもそもアウトプ […]

bihemispheric PICA

先日両側PICA領域の小脳梗塞で、片側のPICAが両側小脳を還流している血管解剖の症例がありました。bihemispheric PICAと呼ばれ調べた内容を簡単にまとめます(血管造影検査を日常的にされている先生方にとっては当たり前の内容かもしれません)。 解剖 ・椎骨動脈から分岐→延髄周囲を走行→小脳扁桃と第四脳室屋根後半部の間を通過→小脳半球と小脳虫部→vermian branch(medial […]

尿毒症による不随意運動

顔面と首を主体に急性経過で不随意運動を呈しており、四肢にはほとんど認めない透析を数日スキップした高齢女性の方がおられました。asterixisもはっきりせずTMAとしても長すぎる経過もあり、代謝性で尿毒症由来かなーということで透析をしたところその夕方には寛解しました。まだ少ししか調べられていないですが、尿毒症による不随意運動に関して勉強して追記していきます。 多い不随意運動:ミオクローヌス、2次性 […]

後頭神経痛 occipital neuralgia

田舎の病院で内科外来をしているときはよく遭遇しました。本日外来でそうなのかな?と微妙な症例があり改めて勉強しました。取り急ぎで、少しずつ追記していきます。 解剖・病態 ・大後頭神経(greater occipital nerve)が最も障害されやすい(>小後頭神経)・疼痛分布の90%は大後頭神経に合致する・大後頭神経はC2由来→半棘筋(semispinalis)、僧帽筋を貫通する(下図)→同部位が […]