一過性脳虚血発作 TIA: transient ischemic attack
個人的にはTIAの診断は病歴聴取能力をよく反映した疾患と思っており、研修医の先生にも積極的に指導している疾患です。高齢者の「なんとなくちょっと調子がわるかった」が全てTIAになってしまうとその後ずっと抗血栓薬を内服しつづけないといけない代償が大きいですし危険です。 臨床像/診断のポイント ・神経症状の持続時間は通常「秒から分単位」(通常1時間以内)のことが多いです。これより長い時間だと通常梗塞とし […]
個人的にはTIAの診断は病歴聴取能力をよく反映した疾患と思っており、研修医の先生にも積極的に指導している疾患です。高齢者の「なんとなくちょっと調子がわるかった」が全てTIAになってしまうとその後ずっと抗血栓薬を内服しつづけないといけない代償が大きいですし危険です。 臨床像/診断のポイント ・神経症状の持続時間は通常「秒から分単位」(通常1時間以内)のことが多いです。これより長い時間だと通常梗塞とし […]
脳波は私の苦手な分野です(いつか得意と自信を持っていえる日は来るのだろうか・・・)。ここ最近は出来るだけ積極的に脳波を読んで訓練を積む努力をしていますが、まだまだ自信がありません。前にホームページのアンケートをさせていただいた際に「脳波」の希望が非常に多かったため、まずは基本的な内容から少しずつ記載していきます。いかんせん量が膨大なので少しずつupdateしていければと思います(まだまだ言葉ばかり […]
麻痺や失調があるわけではないが、運動を正しく遂行することが出来ない状態。分類の系統は確立しきっていないところもあるため言葉に注意が必要。左半球の頭頂葉の障害で両上肢に認める場合が多い(失語に合併する場合が多い) 肢節運動失行 limb-kinetic apraxia 病態:手先が不器用になってしまう 観念運動性失行 ideomotor apraxia 病態:社会慣習で意味が決まっている信号的な動作 […]
延髄の脳血管障害は特にPICA領域の梗塞による延髄外側症候群(Wallenberg症候群:詳しくはこちらをご参照ください)が有名ですが、延髄内側の梗塞もしばしば遭遇します(脳梗塞全体の0.5-1.5%と報告されています)。対側の運動障害(顔面を除く)、対側の深部感覚障害と同側舌下神経障害を3徴としたDejerine症候群(「デジェリン」と読みます)を呈することが有名です。 延髄の解剖・血管支配 血 […]
「てんかん」というと患者さんの多くも「子供の病気」というイメージを持っておられる方が多いですが(ご高齢の方に「てんかん」の病名を告げると多くの場合びっくりされます)、高齢者の神経疾患は1位:脳血管障害、2位:認知症、そして3位:てんかんと高齢者で非常に多い特徴があります。下図の様にてんかん発症頻度は2峰性であり、小児期と高齢者に多く認めます。 原因疾患 脳血管障害(最多)>腫瘍>アルツハイマー型認 […]
てんかんの言葉に関しては既に別のチャプターで解説していますが(こちらをご参照ください)、脳血管障害後の発作に関しては脳血管障害と発作の発症時期によって分類します(下図の分類も参考にしてください)。・急性症候性発作(acute symptomatic seizuresもしくは“early seizure“とも表現):脳血管障害発症の7日以内(文献により時期が違う場合あり)・非 […]
私が脳膿瘍を初めて経験したのは初期研修医2年目のときで脳膿瘍の初発症状が痙攣重積で救急搬送された症例でした。まったく発熱や頭痛、神経学的巣症状が先行しておらず突然の痙攣重積を呈したイメージが頭に強く残っています。脳神経外科の先生方よりは経験数が圧倒的に少なく恐縮ですが、勉強した内容をまとめます。 病態 感染経路:1:感染の直接波及もしくは2:血行性 起炎菌 ・嫌気性菌(最多):Streptococ […]
HAM/TSPはヒトT細胞白血病ウイルス1型(Human T-cell leukemia virus type 1:HTLV-1)により起こる神経合併症で、特に地域性のある疾患として知られており、私は普段関東で勤務しているため遭遇頻度は極めて低いのですが勉強した内容をまとめます。 感染経路 1:母子感染(垂直感染・母乳感染) 原因として最多・母乳栄養を避けることが感染予防2:性行為感染(水平感染) […]
ここでは特に救急外来で問題となる突然~急性経過の頭痛へのアプローチをまとめます(慢性頭痛に関しては詳しく取り上げていません)。私の個人的な見解も多く入っていますが、参考になりましたら幸いです。 アプローチのポイント ・”SNOOPE”で2次性頭痛を示唆するred flagを確認する。1つでも合致する場合は2次性頭痛の検索のためまず頭部CT検査を行う。・神経学的巣症状/所見が有れば2次性頭痛を示唆す […]
非常に久しぶりの投稿がかなりマニアックなテーマになってしまい恐縮です(ここ2ヶ月くらい仕事が立て込んでおり投稿できておらず大変申し訳ございませんでした)。最近外来で「限局性筋炎」を鑑別として考える必要のある症例を経験し、勉強した内容をまとめます。ご経験のある方は是非臨床経験を教えていただけますと幸いです。 限局性筋炎(focal myositi)は1977年Heffnerが報告したことに端を発しま […]