■作用機序
膵臓β細胞のKATPチャネルに作用し、Kの細胞外への流出を阻害することで、細胞膜が脱分極し、電位依存性カルシウムチャネルが開口しCaイオンが細胞内に流入することでインスリンを分泌する薬剤です。
■特徴
・大血管合併症予防効果あり
・体重増加、低血糖リスク大
・二次無効がある
SU薬は経口血糖降下薬として古くからある薬で大血管合併症予防効果が証明されていますが、何しろ体重増加と低血糖リスクが大きいことが難点です。これらの副作用から第1選択薬にはなりません。糖尿病非専門医が適当に処方する薬ではなく、出来るだけ他の薬(第1選択はメトホルミン)で対応できないかどうかを検討するべきです。
万が一使用する場合もグリベンクラミドは避け(低血糖リスクが大きいため)、グリメピリド(アマリール®)を少量の0.25mgから、グリクラジド(グリミクロン®)を20mgからとにかく少量から開始することが大切です。
SU剤による低血糖は遷延することが知られており、必ず入院で24時間経過観察が必要です。またDPP4阻害薬など単独では低血糖リスクが高くない薬剤を使用していたとしても、SU剤と併用すると低血糖をきたす場合があるため注意が必要です。
■分類
以下の3種類が挙げられます。
グリベンクラミドは低血糖リスクが高いため基本的には使用しません。使用する場合はグリメピリド(アマリール®)、グリクラシド(グリミクロン®)をごく少量から、使用を検討します。