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遠位型ミオパチー

筋疾患は通常近位から障害されることが多いとされていますが遠位から障害される遺伝性疾患をまとめて「遠位型ミオパチー」と称することがありまとめます。

縁取り空胞を伴う遠位型ミオパチー distal myopathy with rimmed vacuoles(GNE myopathy)

遺伝形式:AR 遺伝子:GNE遺伝子 シアル酸合成酵素の変異
臨床像:20歳前後で発症緩徐に進行 尊大な歩行 股関節外転位置で下垂足となる独特な歩容
分布の特徴:“quadriceps sparing”大腿四頭筋は障害を免れ、前脛骨筋・中殿筋・内転筋に強い障害を認める
筋病理:rimmed vacuoles (縁取り空胞)

三好型ミオパチー(三好型遠位型筋ジストロフィー)

遺伝形式:AR 遺伝子:dysferlin 細胞膜の修復に関与する(ジスフェルリン異常症)
臨床像:10歳後半から20歳ごろから緩徐に発症・下腿屈筋から障害される(つま先立ちが困難)という特徴的な臨床像
検査:CK値著増する
筋病理:筋ジストロフィー(炎症細胞浸潤を呈するため筋炎と間違えられる場合もある)
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OPDM 眼咽頭遠位型ミオパチー

遺伝形式:AD(またはAR) 遺伝子:LRP12 CGG repeat異常
臨床像:眼瞼下垂・外眼筋麻痺・咽頭筋麻痺・遠位型ミオパチー(ヒラメ筋と腓腹筋内側頭が選択的に障害・左右差)
筋病理:rimmed vacuoles(縁取り空胞)
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