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トピラマート TPM: topiramate

一般名:トピラマート topiramate 略号:TPM
商品名:トピナ

■作用機序:グルタミン酸による興奮性伝達を調節+GABAなど幅広いspectrum
・最高血中濃度:2-3hr
・半減期:1日
・血中濃度:5-20μg/ml TDM5日後gradeC
・代謝:腎臓(腎機能による用量調節が必要)
・製剤:25mg,50mg,100mg/錠、細粒

■投与法
開始:25mg~50mg 1錠分1~2錠分2 (少量からのtrendあり)
維持:100mg 2錠分2 基本は1日2回投与
最大:600mg/日
*少量ずつの漸増(slow titration)が望ましい(例:1-2週間に50mg/日ずつ増量)
*腎機能で減量が必要

■適応部分発作(他の抗てんかん薬と併用)
・その他の効果が多い:片頭痛(こちらを参照)などにも効果があることと体重減少の副作用を逆手にとる場合がある。
・副作用がなかなか厄介で、上記以外の併存疾患による適応以外であえてトピラマートを積極的に使用する場面は乏しいと個人的に思う(あくまで個人的見解です)。

■禁忌:本薬剤に過敏症
■慎重投与:閉塞隅角緑内障、アシドーシスを来しやすい患者、腎機能障害、自殺企図の既往があるうつ病患者、高齢者

■副作用:特に長期内服によるもの
認知機能障害(言語、短期記憶、working memoryなど) *参考:epilepsy behav 2015;45:261
体重減少、食欲低下  *参考:体重と関係する抗てんかん薬 体重増加:GBP・VPA、体重減少:TPM
尿路結石
代謝性アシドーシス
発汗低下(それに付随する高体温)
*かなり独特な副作用のラインナップになっており、これらを気にしながらの管理は個人的にはややストレスがあります。
*皮膚障害、肝障害、血液副作用は従来薬剤と比較して少ないとされている(抗てんかん薬の皮膚副作用に関してはこちらにまとめがあるのでご参照ください)