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MMT

1:MMT総論

MMTは難しい。その理由として主観的要素が大きく、統一された方法がないことが挙げらます。ある人は「4+」と表現し、ある人は「5-」と表現し、一体「4+」と「5-」は何が違うのだろうと悶々と過ごす日々が続いていると思います。そうすると、「どーせ主観的な検査だし、まあ適当でいいよね」という気分になってしまいMMTからますます遠ざかってしまう悪循環になってしまします。ここでは、どうすればより客観的な指標で評価することができるか?という点に注目しMMTに関して再度考えます。

注目するべきポイントをまとめると
1:固定をきちんとする
2:1関節のみを調べる (複数関節にまたがらない)
3:適切な肢位で調べる (最大筋力を発揮できる肢位で検査をする)
という点が挙げられます。

このなかで最も重要なのは「固定」です。MMTではついついどのように力を入れるかに注目されがちですが、被験者がきちんと力を入れるために「検者の開いている手で被検者のどの部位を固定するか?」が極めて重要です。毎回固定する位置が違うと被検者の力は同じでも被検者の力の入れやすさが変化するという問題が生じます(これは自分で被検者をやってみるとわかります!)。評価が不安定になる一因として非常に重要なので注意したいです。

また関節が複数にまたがると複数の筋肉の影響が出てきてしまうため、1つの筋肉の評価が正確にできなくなってしまいます。1関節のみを調べることが重要です。例えば、下記で腸腰筋のMMT評価を載せますが左図のような評価では膝関節と股関節の2関節をまたいでいるため、腸腰筋だけではなく、膝を伸展するための大腿四頭筋の筋力も関係してくるため純粋な腸腰筋の筋力評価は難しくなります。このため右図のように股関節だけの(1関節)の評価を行うことが重要です。

筋肉の長さによって筋肉の収縮力は異なります。基本的には各筋が最も力を発揮する肢位で評価をすることで統一した所見を得ることが重要です。この肢位を保持できるかどうか(”break”されるかどうか?)で評価する方法を“break test”と表現し、MMT”5″と”4″を客観的に分ける指標とされています。

これらの点(固定・1関節・肢位)に注意してMMTを評価することが、客観的な評価につながっていくと思います。野球の投手はピッチングフォームが毎回違っていては自分の投球が悪いのか、相手の野手がただ優れているのかが分かりません。まずは自分のピッチングフォームを固めるべく上記に注意しながら、下記の各筋でのMMTの取り方を習得できればと思います。

2:MMT各論

これからは各筋のMMTの取り方の具体例を提示していきます。
緑:固定するポイント
赤:被検者の力の入れ方
青:検者のどこで被検者のどこをおさえるか?
という点に注目して各筋肉のMMTの取り方を確認できればと思います。教科書によってMMTの取り方は違いがありますが参考にしていただければ幸いです。

2・1:上肢

・三角筋

・上腕二頭筋 biceps brachii

・腕橈骨筋 brachioradialis

・上腕三頭筋 triceps brachii

・手関節屈曲 wrist flexor

・手関節伸展 wrist extensor

2・2:手内筋

・短母指外転筋 abductor pollicis brevis

・長母指外転筋 abductor pollicis longus

・母指内転筋 adductor pollicis

・小指外転筋 abductor digiti minimi

・第一背側骨間筋 first dorsal interossei

2・3:下肢

・腸腰筋 iliopsoas

・大腿四頭筋 Quadriceps femoris

・大腿屈筋群 Hamstrings

・前脛骨筋 tibialis anterior

・腓腹筋 Gastrocnemius

以上MMTに関してまとめました。また随時勉強した内容を更新していく予定ですのでご参照いただければと存じます。

参考文献:「MMT・針筋電図ガイドブック」著:園生雅弘先生