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医学いろいろ

心不全 heart failure

病態 ・心不全は「前負荷」・「後負荷」・「心収縮力」いずれか病態が原因で、結果として左心不全の場合は「肺水腫」を生じる。 ・所見と病態の対応関係を意識しながら所見を取りに行くことが重要。1. 前負荷:静脈還流(容量負荷)の問題→頸静脈怒張、浮腫、体重増加 *頚静脈の評価方法に関してはこちらをご参照ください。2. 後負荷:血圧(圧負荷)の問題→血圧の上昇3. 心収縮力:心臓自体の問題→末梢冷感や血圧 […]

輸血 blood transfusion

輸血1単位:全血200mLから作られた製剤 原則1:輸血は副作用が多く、”Do no harm”の精神が特に重要で、不必要な輸血は避ける2:輸血の適応は予防と治療があり、どちらのために行うのかを分けて考える 赤血球製剤 RBC(red blood cell concentrate) 1単位=140mL(1単位あたりのHb=26-30g:ドナーのHbが13-15g/dLの場合)適応1:循環動態が安定 […]

限局性筋炎 focal myositis

非常に久しぶりの投稿がかなりマニアックなテーマになってしまい恐縮です(ここ2ヶ月くらい仕事が立て込んでおり投稿できておらず大変申し訳ございませんでした)。最近外来で「限局性筋炎」を鑑別として考える必要のある症例を経験し、勉強した内容をまとめます。ご経験のある方は是非臨床経験を教えていただけますと幸いです。 限局性筋炎(focal myositi)は1977年Heffnerが報告したことに端を発しま […]

薬剤性肝機能障害 DILI: drug induced liver injury

入院患者さんの肝逸脱酵素上昇の原因として最も多いものは薬剤性です。ついつい場当たり的に薬剤を中止してしまうことがあるため予め体系的なアプローチを構築することが必要と思っています。本題と関係ないですが、ここ最近投稿が滞ってしまっており申し訳ございませんでした。 薬剤性肝機能障害 ・通常薬剤開始後5-90日で起こる。無症候性の軽症例から急性肝炎を呈する重症例まで臨床像の幅が広い。入院中の肝逸脱酵素上昇 […]

整腸剤 probiotics

整腸剤はなんとなく処方してしまう薬の代表格ですが、本当に必要か?という点を突き詰めるとなかなか使用の根拠にたどり着くことが難しいです。海外の大規模臨床試験で使用されている菌種と日本の薬剤の菌種が違うなどそのまま結果をapplyしづらい点もありますが、調べた内容を簡単にまとめます。 製剤まとめ ・「どの製剤を選ぶべきか?」という明確な基準・根拠はない(菌種も海外と日本で違いもありエビデンスに乏しい) […]

経腸栄養

今回はアンケートにお答えして「経腸栄養」に関してまとめます。栄養は「こうしないといけない」という決まりがなく(栄養剤を比較してハードアウトカムに差が生じることはまずない)、その分「じゃあ結局どうすればよいの?」となりやすい分野と思います。施設によってやり方やローカルルールが多々あるためますます混乱を招きやすいですが、私は大まかな原則に則ってあとはゆるく許容するスタイルで良いのではないかと考えていま […]

ペースメーカー 非専門医の理解

1:言葉の表記 1文字目:刺激する部位(Pacing)・これは純粋にペースメーカーのリードがペーシングをする部位を意味しています。心房はAtriumのA、心室はVentricleのV、両方の場合はDualのDと頭文字で表現します。 2文字目:感知する部位(Sensing)・ここでは自己脈を感知する部位を意味します。表記は1文字目の刺激部位と同様です。 3文字目:制御する方法(応答)・2文字目で感知 […]

滑車神経麻痺 trochlear nerve palsy

解剖・病態 ・滑車神経は上斜筋(眼を下内転+内旋させる作用)を支配しています。・滑車神経麻痺では上下方向の複視を訴えます(下図参照)。複視へのアプローチに関する一般的な内容はこちらをご参照ください。・病歴上の特徴は特に下を向く時(階段を下る時・読書など)に増悪することと、頭位により増悪を認める(患側に傾けると悪化する)ことが挙げられます。 ・滑車神経麻痺では眼は患側が上斜位になり、これは特に患側眼 […]

PCB variant (pharyngeal-cervical-brachial variant of GBS):咽頭頸部上腕型GBS

病態/臨床像 ・咽 頭 頸 部 上 腕 型 GBS(pharyngeal-cervical-brachial variant of GBS:PCB)は球麻痺が前景に立つギラン・バレー症候群の亜型で(下図オレンジ色文字が該当)、1986年にRopperが報告したことに端を発します(ギラン・バレー症候群の一般的事項に関してはこちらをご参照ください)。・球麻痺で発症し、その後症状分布が下行性に拡大してい […]

嚥下障害へのアプローチ “dysphagia”

病態 ・生理的に食塊が経時的にどのように流れていくのか?をまず理解することから始める。先行期→準備期→口腔期→咽頭期→食道期と5つに分けて考えるのが一般的であり、特に後者3つを解説する。 ■口腔期:口閉鎖(Ⅶ)・舌(Ⅻ)で食塊を咽頭へ送る ・必要なこと:食べ物がこぼれないように口を塞ぐ(口輪筋:顔面神経)、舌で食べ物を咽頭へ送る(舌下神経)・口腔期が障害される原因は、顔面神経麻痺(くちからこぼれる […]