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神経

中枢神経原発悪性リンパ腫(PCNSL)による視神経障害

PCNSLでは眼内病変を呈することが約20%程度あるとされ重要な所見です。PCNSLによる眼内病変は通常月単位の慢性経過であり、無症候性に指摘される場合もあるためPCNSLを疑う場合は眼内病変の検索をすることが重要とされています。 一方でPCNSLによる視神経障害は頻度が稀で、比較的早い進行性の経過をたどり予後が悪いことが指摘されています。ここでは7例のPCNSLによる視神経障害報告をまとめます( […]

硬膜病変へのアプローチ

硬膜の解剖 硬膜は頭蓋骨とくも膜に接している髄膜で、頭蓋骨側の”periosteal layer”とくも膜側の”meningeal layer”の2層から構成されています。通常この2層は接していますが、静脈洞はこの2層の間に位置します。”periosteal layer”は頭蓋骨にとって内側の骨膜の役割を果たし、骨を栄養する血 […]

IMNM: immune-mediated nectorizing myopathy 免疫介在性壊死性ミオパチー

病態 ・壊死性ミオパチーは「炎症細胞浸潤が乏しいのに比して、壊死再生が主体である」ことを意味する病理学的な分類です。その名の通り病理学的には筋症(myopathy)と名付けられており筋炎(myositis)ではありませんが、臨床的には筋炎の経過と区別は困難です。壊死性ミオパチーは原因は不明のものや腫瘍関連のものもありますが(seronegative IMNMは25-40%程度とされている)は、ここ […]

頭蓋内造影病変の鑑別

ここでは頭蓋内造影病変、特にガドリニウム造影MRI検査による頭蓋内造影病変に関してまとめます(すべての内容をRadioGraphics 2007; 27:525–551より参照・引用させていただきました)。 病態 造影効果は1:血管内造影効果(intravascular enhancement)と2:血管外/間質造影効果(extravascular/intestitial enhancement) […]

チオペンタール thiopental

神経集中治療でときおり使用することがあるのが最後の手段チオペンタールです。普段あまり使い慣れないところもあるためまとめます。 薬剤の特徴 作用機序:バルビツール酸・GABA受容体に作用商品名:ラボナール®作用発現時間:10~30秒 最大効果時間:~30秒 作用持続時間:20分 製剤1:0.3g/1A(粉製剤 薄黄色) +溶解液12ml付組成:ラボナール0.3g +溶解液 12ml →300mg/1 […]

Trousseau症候群による脳梗塞

病態 Trousseau症候群は腫瘍に伴う過凝固状態による塞栓症を表しますが、文献によってはこの表現は使用さえておらず、pub medでもhitする数は少ないです。腫瘍由来の過凝固状態には多段階の機序が作用しているとされており(下図はBlood. 2007;110:1723-1729より引用)、抗凝固療法もDOACやワーファリンでは不十分で多段的に作用する未分画ヘパリンが有用とされています(実際に […]

多発性硬化症 画像診断

脳病変 脳3T(>1.5T):T2WI axial, 3D-FLAIR( or 2D-FLAIR sagittal +axial), SWI(central vein sign評価), STIR coronal(視神経評価), 造影T1WI*初回は造影が必要、フォローアップで造影は必ずしも必須ではない(フォローの最低限:T2 axial + FLAIR axial + sagittal*PM […]

封入体筋炎 IBM: inclusion body myositis

病態 炎症と変性どちらがprimaryな病態なのか?難しく、病態はまだまだ解明されていません。50歳以上の炎症性筋疾患として重要で、男女比は2-3:1程度です。自己免疫疾患合併はありますが、悪性腫瘍併存に関しては指摘されていません。筋疾患一般へのアプローチに関してはこちらをご参照ください。 臨床像 ・50歳以降に発症し、発症様式/経過は緩徐進行性(症状発症から診断まで数年単位かかることも多い:車い […]

平山病 Hirayama disease

病態 ・硬膜後方の前方移動により硬膜と椎体に脊髄が挟まれ、圧迫されることでC5~Th1髄節レベル(特にC7,8髄節レベル)の前核細胞障害をきたすことが原因とされます。循環障害をきたすことで最も脆弱な脊髄前角に限局した障害が起こるとされています。感覚神経は一般的に障害を免れます。若年性一側上肢筋萎縮症など様々な名称がありますが、何よりも日本の平山恵造先生が発見された疾患です。 ・頸部前屈が本疾患では […]

抗NMDA受容体脳炎

私は今まで同脳炎の患者さんを2例主治医として診させていただいた経験がありますが、毎回非常に悩み、印象に深く刻まれる経験をさせていただきました。Dalmau先生によって2007年に同脳炎12例の報告されてから(Ann Neurol 2007;61:25)、その特徴的な臨床像もあいまって現在は認知度がかなり上がっている脳炎です。Dalmau先生が発表された当初は「卵巣奇形腫に合併する脳炎」という認識で […]