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医学いろいろ

VEP: visual evoked potential 視覚誘発電位

視神経の脱髄病変は画像では検出が難しい場合が多いです。VEPは例え視力低下が明らかではない場合も、subclinicalな視神経の障害を検出することができ、視神経疾患の評価・診断にとても重要な電気生理検査です。視神経疾患の中でも特に多発性硬化症、視神経脊髄炎などで利用する場合が多いと思います(視神経疾患に関してはこちらもご参照ください)。 1:測定方法 刺激方法1:pattern-reversal […]

筋病理

解剖 筋病理の所見を述べる際にまず筋肉のどの部分に関する話なのかを明確にする必要があり、解剖用語を理解する必要があります。 筋肉自体は最も小さい構成単位が筋線維(muscle fiber)であり、それらが集まって束になったものが筋束(muscle fascicle)となります。またこれら筋肉組織の間に位置する間質にも名前がついており、筋繊維同士の間は内鞘(endomysium)と称し、筋束同士の間 […]

末梢神経病理

解剖 筋病理と同様、所見を述べる際にどの場所の話をしているのか?が非常に重要です。神経線維が束になっているものが神経束(nerve fascicle)です(腓腹神経生検では約10個前後認めます)。間質は外側から以下の様に命名されます。・Epineurium(神経上膜):神経束と神経束の間の間質を称します。HE染色で観察します。・Perineurium(神経周膜):神経束の膜を称します。神経周膜は血 […]

Blink reflex

三叉神経からの入力、顔面神経での出力の反射経路を電気生理学的に捉える方法です(眼輪筋反射とも呼ばれます)。脳幹の障害があるかどうか?の評価や、多発脳神経麻痺でsubclinicalな障害を合併しているかどうか?などの評価で利用する機会が多いです。 0:解剖 ・R1:眼窩上切痕からの刺激(眼窩上神経)が三叉神経を経由し、三叉神経主知覚核を経由し、同側の顔面神経に出力したものを検出する。・R2:三叉神 […]

ABR: auditory brainstem response

BAEP:brainstem auditory evoked potential 脳幹聴性誘発電位とも表現します。聴覚の精査だけではなく、脳幹障害の評価に有用な検査です。 1:方法 電極:Cz(頭頂部), A1(左耳朶), A2(右耳朶)、E(earth:額)表示:Cz-A1(上段), Cz-A2(下段)姿勢:仰向け(座位では筋電図が混入してしまう場合が多い)*覚醒度による影響を受けないため、寝て […]

正中神経 median nerve

解剖 ・正中神経は「上腕内側→肘窩→(前骨間神経(深枝・運動)を分枝として出す)→前腕→手根管→手」を走行します(下図参照)。正中神経の掌側枝(感覚線維)は手根管に入る前に分枝し、手掌母指球周囲の感覚を担います。(上肢には分枝を出しません)・前腕の筋肉は浅層と深層の2つに分かれますが、これは正中神経より浅いか深い位置にあるかで分けられます。前腕浅層の屈筋群はすべて上腕骨内側上顆から起始します(前腕 […]

神経伝導検査 下肢

ここでは神経伝導検査の下肢に関して具体的な方法を解説します(施設毎に決まったやり方があると思いますのであくまで参考です)。上肢に関してはこちらをご参照ください。また神経伝導検査の総論・解釈に関してはこちらをご参照ください 脛骨神経(Tibial nerve) 神経根:S1(L4,5, S1,2,3)記録電極:母趾外転筋(AH: abductor hallucis) 舟状骨粗面より1cm後方、1cm […]

神経伝導検査 上肢

ここでは神経伝導検査の上肢に関して具体的な方法を解説します(施設毎に決まったやり方があると思いますのであくまで参考です)。下肢に関してはこちらをご参照ください。また神経伝導検査の総論・解釈に関してはこちらをご参照ください。 正中神経 神経根:C8/Th1(短母指外転筋の場合)、C6/C7(示指の感覚神経評価の場合)■運動神経の評価導出電極:APB(短母指外転筋)母指は屈曲・伸展・外転・内転・対立の […]

神経筋疾患による呼吸不全

神経筋疾患による呼吸不全の機序 神経筋疾患による呼吸不全の機序は以下の1-3が知られています。 1:上気道・咽頭・喉頭の筋力低下・嚥下機能低下により喀痰が貯留し上気道閉塞をきたす・喉頭周囲の筋力低下により仰臥位で上気道閉塞のリスクがある2:吸気筋力低下・吸気不十分により無気肺とそれに伴うV/Q mismatchによる低酸素血症、肺胞低換気による高二酸化炭素血症3:呼気筋力低下・通常呼気は受動的に行 […]

重症筋無力症クリーゼ myasthenic crisis

重症筋無力症クリーゼ(myasthenic crisis)は「咽頭筋、呼吸筋に高度の筋力低下が急速に生じて、挿管・人工呼吸管理が必要となる状態」をさします。重症筋無力症の経過中にクリーゼをきたす症例は15-20%程度存在するとされています(1/5はクリーゼが重症筋無力症の初発症状になるとされています)。重症筋無力症は気道・呼吸管理さえきちんとできていれば基本的に死に至ることはないため、気道・呼吸管 […]