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神経

神経梅毒 neurosyphilis

病態 神経梅毒は梅毒のどのフェーズでもありえます(梅毒の既感染がなく神経梅毒だけ単独で発症することはありません)。Treponema pallidumが中枢神経に侵入すると、免疫系がTreponema pallidumを排除する場合もあれば、排除できない場合もあります。このように免疫系が排除できない場合に神経梅毒を併発することがあります。 持続性の感染が症状を起こすのは早期合併症と晩期合併症があり […]

Stiff-person症候群

Stiff-person症候群(以下SPSと表記する部位があります)は1956年に14例の報告を契機に提唱された、成人発症、全身性の筋痙攣と硬直を呈する慢性進行性の症候群です(歴史的変遷を下図にまとめています)。以下の記事内容はそのほとんどをPractical Neurology 2011;11:272より引用させていただきました。 病態・抗体 病態としてはGABA作動性ニューロンが抑制されること […]

Isaacs症候群

病態 Neuromyotoniaとは「末梢神経の過剰興奮(PNH: peripheral nerve hyperexcitability)に由来する筋の自発的かつ持続的の収縮」を表す表現です。これは筋収縮(随意・不随意問わず)により誘発される特徴があります。1961年にIssacsが報告してからneuromyotoniaをきたす疾患の理解が深まってきています。原因としては免疫介在性のものと、非免疫 […]

頚椎症による神経障害

病態 「頚椎症(cervical spondylosis)」は頸椎の骨・椎間板・靭帯などが加齢などの原因により変性する病態を意味します。これらの変性により神経が圧迫される病態は大きく分けて2つあり、1:神経根を圧迫する頚椎症性「神経根症」(radiculopathy)と2:脊髄を圧迫する頚椎症性「脊髄症」(myelopathy)が挙げられます(まれに運動障害のみを呈する頸椎症性筋萎縮症(CSA: […]

CIDP:chronic inflammatory demyelinating polyradiculoneuropathy 慢性炎症性脱髄性多発根ニューロパチー

病態 後天的な自己免疫の機序により末梢神経の特に髄鞘が障害されることがCIDPの機序です。自己抗体が攻撃をしやすい部位(脱髄が起こりやすい部位)はBNB(blood nerve barrier)が生理的に脆弱な神経根部、神経最遠位部に起こりやすいとされています。 これはつまり、障害が神経の長さに依存しない(non-length dependent)ということを意味しており、長さが短い神経(近位筋を […]

MMN :multifocal motor neuropathy 多巣性運動ニューロパチー

病態 病態は後天性の脱髄、病変の首座は運動神経の末梢神経単位であり、全体的ではなく一部が障害されることが本疾患の特徴です。臨床的には緩徐進行性に左右非対称、遠位優位(特に上肢)に障害されることが特徴です。抗GM1-IgM抗体が半数程度に検出される点や、免疫グロブリン療法が奏功するため自己免疫機序が関与していることが推察されますが、機序は解明されていません(下図はNat. Rev. Neurol. […]

白質病変へのアプローチ

白質病変は日常臨床で頭部MRI検査でしょっちゅう認める所見ですが、どれが病的な所見で、どれが非特異的な所見なのか?悩むことも多いです。私の尊敬する放射線科のO先生から非常に分かりやすい論文(Radiología.2012;54(4):321-335 “Hyperintense punctiform images in the white matter: A diagnostic app […]

抗てんかん薬と皮疹

抗てんかん薬(AED: anti-epileptic drugs)と皮疹(薬疹)はきってもきれない関係にありますのでここでまとめます。 1:各薬剤の頻度 平均すると1つの抗てんかん薬の使用で2.8%に皮疹があるとされていますあり(2.1%は皮疹により中断)。以下はNeurology 2007;68:1701より引用よりさせていただきました。 ■皮疹が多い薬剤 ・フェニトイン(PHT) 5.9%   […]

感染性心内膜炎と中枢神経合併症

感染性心内膜炎では神経学的合併症を20~40%合併するとされています。塞栓による脳梗塞、感染性動脈瘤、動脈瘤破綻による脳出血、くも膜下出血などが代表的な神経学的合併症です。ここではよく神経内科医が感染性心内膜炎に関してコンサルテーションを受ける点や疑問点をまとめて、現状解答できる内容を解説していきます。 神経学的合併症のリスクは何か? 塞栓症合併症リスクに関しては、様々な報告がありますが最大公約数 […]

NORSE:new-onset of refractory status epilepticus

「これまでてんかんの既往がない患者が、発熱を契機に薬剤抵抗性の難治性てんかん重積をきたす症候群」が指摘されるようになり、近年ではこれをまとめて“NORSE(new-onset of refractory status epilepticus)”と総称しています(元々発症年齢により名称が違っていました)。Ann acad med singapore 2005;34:417で初 […]