ポイント
・天井効果(ある一定量以上投与しても鎮痛効果は同じ)があるため一定以上の鎮痛効果を望むことは難しい。(確実な鎮痛を望む場合は用量依存性に効果を得られる麻薬性鎮痛薬を使用するべき)
・短時間の処置、侵襲的検査などで使用する場合がある。
・他の強オピオイドの作用を拮抗してしまう点に注意。
・麻薬処方せんが不必要であるため使用しやすい。
ペンタゾシン 商品名:ソセゴン
作用機序:κ受容体部分作動薬 *交感神経刺激作用あり
発現時間:2-3分、最大効果時間:15-30分、作用持続時間:3-4時間
製剤 注射製剤:15mg/1mL, 30mg/1mL
(処方例)
ソセゴン15mg 筋肉内注射
ソセゴン15mg + 生理食塩水50mL 15-30分かけて投与
禁忌:頭蓋内圧亢進
副作用:嘔気、眠気、幻覚
ブプレノルフィン 商品名:レペタン
作用機序:μ受容体作動
製剤 注射製剤:0.2mg/1mL, 0.3mg/1mL 坐薬:0.2mg, 0.4mg 貼付剤:5mg, 10mg, 20mg
(処方例)
レペタン0.2mg 筋肉内注射
レペタン0.2mg + 生理食塩水50mL 15-30分かけて投与
その他の薬剤
トラマドール 商品名:トラマール *麻薬処方せん不必要
作用機序:μ受容体
最大効果時間:2時間、半減期:6時間
製剤 内服:25mg, 50mg/OD錠、注射液100mg/2mL
投与量: 最大投与量:400mg/日(1回あたり100mgを超えない)
(処方例)トラマール25mg 4錠分4
副作用:嘔気、便秘、セロトニン症候群
併用禁忌:MAO阻害薬
*参考:トラムセット配合錠(1錠=トラマドール37.5mg+アセトアミノフェン325mg) 最大投与量:8錠/日(1回2錠まで) 投与間隔は4時間以上あける
(処方例)トラムセット配合錠 4錠分4