スタチン Statin

脂質異常症の治療薬として確固たる地位を築いたスタチンに関してまとめます。ここではスタチンの薬理作用、特徴に関してまとめるため、脂質異常症での薬剤治療適応に関してはこちらをご参照ください。

作用機序

HMG-CoA還元酵素を阻害することで体内でのコレステロール合成を抑制することが作用機序になります。

強度

スタチンがどの程度LDL濃度を低下させるか?をスタチンの「強度」と表現します。強度はスタンダード(Standard)、ストロング(Strong)と古典的には分類され、AHAのガイドラインなどでは”High-intensity”高強度, “Medium-intensity”中強度、”Low-intensity”低強度と分類されます。実際は薬剤投与量により発揮する強度は異なります。日本での最大投与量は海外と比べるとかなり少ない量なので注意が必要です。

代謝

代謝に関してはほとんどが肝臓のCYPを介しますが、プラバスタチンは腎臓排泄ピタバスタチンは胆汁排泄という特徴があります。シンバスタチン、アトルバスタチンはCYP3A4を介するので薬剤相互作用に注意が必要です。ロスバスタチンは肝臓CYP2C9を介するとされますが、ほとんど関与はないとされています。その他ピタバスタチン、ロスバスタチンはシクロスポリンとの併用が禁忌となっています。

内服のタイミング

多くのスタチンは通常「夕食後」内服と添付文章に書かれていることが多いですが、これは夜間にコレステロールが体内で多く産生されることを反映しているようです。しかし、実際には内服タイミングを比較した臨床試験はなく、私は他の薬剤との一緒に内服できアドヒアランス改善のために「朝食後」内服としています。

最後にまとめます。

副作用

1:横紋筋融解症

・入院を要するもの:1万人年:0.44(2万人に1人発症する/1年間にて)
・筋痛 2~7%:スタチン開始から数週間~数か月で起こることがある(CK上昇は伴わない場合もある)
 *基本的にスタチンの中止により可逆的に改善しますが、壊死性ミオパチーなど稀にあり注意が必要です。
 *CK>10 ULN or 症状がある場合にスタチン中止する
・CK上昇、筋力低下 0.1-10%
→スタチンとフィブラート製剤の併用は基本的に禁忌

2:肝逸脱酵素上昇

3:糖尿病

*妊婦、授乳婦:安全性は確立しておらず基本的には使用するべきではない

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