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医学いろいろ

腸腰筋膿瘍 iliopsoas abscess

1:解剖 腸腰筋(iliopsoas muscle)は大腰筋(psoas major)と腸骨筋(iliac muscle)の合わせたもので、椎体(胸椎12~腰椎5)に起始し、大腿骨小転子に停止します。機能としては股関節を屈曲させる働きをしています。同部位に膿瘍を作るのが腸腰筋膿瘍です(下図はPostgrad Med J 2004;80:459より引用)。 腸腰筋の周囲には骨、尿路、消化管、血管など […]

DPP4阻害薬

■作用機序 インクレチンの分解酵素である、DPP4を阻害することで、インクレチン受容体への作用を増強し、膵臓β細胞からのインスリン分泌を促進する機序です。インクレチンは腸管に食事がくると消化管から分泌されることから、血糖値依存的にインスリン分泌を促進するため、低血糖リスクが低く、また食後高血糖に効果があります。 ■特徴 ・第1選択薬にはならない(必ずメトホルミンが第1選択)・大血管合併症予防効果が […]

下痢 入院患者編

0:原因 入院中患者の下痢は救急外来での下痢診療と異なります。その理由は、入院72時間以内では通常市中感染による下痢症を考えないためです(このため入院72時間以降の下痢では便培養検査は通常不要で、”3-day rule”と表現します)。入院中の下痢を私は3つ(抗菌薬関連感染症・薬剤性・経管栄養)+α(特殊な場合で考慮)で覚えています。 1:抗菌薬関連感染症2:薬剤性3:経管 […]

糖尿病治療薬 まとめ

1:糖尿病薬の作用機序 代表的な糖尿病治療薬の作用機序を下記にまとめました。以下でそれぞれの薬の作用機序を解説します。 ビグアナイド系:肝臓での糖新生を抑制することで、血糖値を下げる働きをします。 SU剤・グリニド薬:いずれも膵臓β細胞のKATPというイオンチャネルを阻害することで、細胞膜を脱分極させ、VGCC(電位依存性カルシウムチャネル)を開口することで、Caが流入しインスリンを放出する機序を […]

カンジダ感染症 Candida

1:総論 カンジダ感染症はもともと宿主に存在していた病原体により起こる感染症(内因性感染)で、体表のバリアが障害される場合(特に消化管と皮膚のカテーテル刺入部)が障害されることによっております。カンジダは通常皮膚、消化管に常在するので、これらのバリアが障害されると体内に侵入して感染症をきたします。 ・皮膚障害:血管カテーテル、熱傷、腹膜透析、手術・消化管粘膜障害:粘膜炎、消化管手術、消化管穿孔 こ […]

血液ガスの使い方

ここでは血液ガスの適応・検体扱い方などをまとめます。血液ガス検査の解釈・酸塩基平衡の計算方法に関してはこちらをご覧ください。 1:血液ガス検査で分かること 血液ガスでは以下の項目を調べることが出来ます。 •pH, PaCO2, HCO3-, BE(base excess):酸塩基平衡 •paO2, SaO2:酸素化・組織酸素供給 •Na,K,Cl,Ca:電解質  •Glucose:血糖値 •Hb: […]

メトロニダゾール脳症 MIE: metronidazole induced encephalopathy

1:病態 メトロニダゾールは抗菌薬関連脳症(AAE: antibiotic-associated encephalopathy)の代表的な原因薬剤です。AAEに関してはセフェピム脳症のチャプターでまとめましたのでこちらをご参照ください。 機序としてはビタミンB1の代謝障害、GABA受容体が関係している可能性が指摘されていますが正確な機序は分かっていません。 メトロニダゾールの総治療期間は中央値35 […]

IgG indexって何ですか?

普段髄液検査の後に「IgG indexを計算してね」と上司から言われて計算するものの、「一体この値は何なんだろう?」と思っている研修医の先生方が多いと思います(私もそうでした)。ここではIgG indexが何を意味しているのか?について解説します。 1:髄液中のアルブミンをなぜ測るのか? IgG indexの計算式には血中と髄液中のアルブミン濃度が必要ですが、なぜアルブミンの値が必要なのでしょうか […]

メトロニダゾール metronidazole

嫌気性菌・原虫に効果がありますが、通常のグラム陽性菌やグラム陰性菌には効果がないという特徴的な抗菌薬です。肝代謝、内服もbioavailabilityがほぼ100%と優れており、ほぼ全ての臓器の移行性が良好(髄液移行性を含めて)で優秀な抗菌薬です。 投与量は腎機能に関係なく下記の通りです。 ・静注の場合(商品名:アネメトロ®):500mg q8hr *アネメトロ®は点滴バッグ(500mg/1バッグ […]

ビグアナイド系 メトホルミン Metformin

■作用機序 肝臓での糖新生抑制→空腹時血糖の改善、インスリン抵抗性改善の作用機序をもちます。このほかにも脂質代謝異常などへ間接的に影響があるようです。 代謝:腎臓(半減期4時間、24時間後に90%排泄) ■特徴 ・経口血糖降下薬の第1選択(禁忌に該当しない限りメトホルミンを使用する)・心血管合併症を抑制するエビデンスが十分にある・低血糖のリスクが少ない・体重増加がないため、肥満患者にも使用すること […]