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神経

なぜ上肢Barre検査を脳梗塞疑い患者にするのか?

「上位運動ニューロン」、「下位運動ニューロン」、「神経筋接合部」、「筋肉」という順に電気刺激が伝わることで筋肉は収縮する。それぞれ、上位運動ニューロン下位運動ニューロンの障害を「運動麻痺(motor paralysis)」、神経筋接合部の障害を「筋無力(myasthenia)」、筋肉の障害を「筋脱力(weakness)」と一般的に表現する。 このうち脳梗塞を疑う患者において調べるのは「上位運動ニュ […]

上肢単独の運動障害へのapproach

0:上肢単独の運動障害 ここでは「突然右手が動かなくなった」という症状で救急外来に患者が来た場合を考える。慢性の経過ではなく、特に脳血管障害と鑑別となる突然発症の病態を中心に説明する。 1:脳梗塞 片側の上肢だけの障害では脳梗塞ではないと思うかもしれないが、実際には単麻痺(顔だけ、上肢だけ、下肢だけといった一か所の障害のこと)の原因として上肢は最多である。単麻痺は脳梗塞全体の4.1%を占め、そのう […]

顔面神経麻痺 facial nerve palsy

0:解剖 1:「中枢性」・「末梢性」の鑑別 ・顔面の上半分は両側支配になっており、顔面の下半分は片側支配になっている。このため中枢性では額のしわ寄せは、反対側からの神経線維もあるため保たれる。 ・このため顔面の運動に関して中枢性と末梢性で最も重要なのは「額のしわ寄せ」である。ぱっと患者さんの顔を見てこの所見が明瞭であれば何も困らないが、はっきりしない場合も多い。基本的に麻痺は随意運動をかけることで […]

「めまい」へのアプローチ

めまいの分類 ・「めまい」が生じる解剖部位は「三半規管」・「前庭」・「中枢(小脳・脳幹)」の3つに分類されます。 ・「三半規管」に関係するのはBPPV(良性発作性頭位めまい症)、「前庭」に関係するのは前庭神経炎・Meniere病、「中枢」に関係するのは多くは脳血管障害であり、小脳梗塞・小脳出血・PICA梗塞による延髄外側症候群が挙げられます。このように障害される解剖部位と病態・疾患はほぼ1対1対応 […]

「けいれん」への対応

Step1: ABCの確認+血液ガス/血糖値 “Vital is always vital.”という言葉がある通りバイタルサインは最重要だ。A(airway), B(breathing), C(circulation)の安定を必ず確認してから、初めてD(diazepam, ジアゼパム)投与を検討する。目の前の患者が「けいれん」しているとつい慌ててしまいなんとか止めようと考えてしまうが、ABCをすっ […]

「けいれん」を呈する病態へのアプローチ

「けいれん」という症候からどのような病態を鑑別しないといけないかを考える。けいれんを呈する病態は大きく分けると1:脳神経細胞の異常興奮、2:一過性全脳虚血(失神)、3:心因性の3つに分類される。重要なのはこれらの鑑別は検査では分からず、あくまで病歴、臨床所見から行うという点にある。上記3つの病態を一気に鑑別するのは難しいため、まず1と2を比較し、次に1と3を比較するという方法で鑑別をすすめていく。 […]

「けいれん」・「てんかん」・「発作」の言葉について

病態・症候・病名の対応関係 日常臨床で「てんかん」、「けいれん」、「発作」という言葉が十分に区別されずに使用されている現場を目にすることが多い。この言葉を理解するためのポイントは各用語が「疾患」、「症候」、「病態」のどれを表しており、それぞれどのような対応関係にあるかを理解することにある。この対応関係を下図にまとめた。 てんかん(epilepsy)は疾患(つまり病気の名前)であり、症候(つまり症状 […]

DOAC: direct oral anticoagulants 直接作用型経口抗凝固薬

1:薬剤のまとめ 以下にDOACそれぞれの特徴をまとめます。腎機能により薬剤量は調節が必要です。すべての薬剤でCCr<15 ml/minの場合は禁忌となり、ワーファリンを選択します(ワーファリンは透析患者での抗凝固に関しては出血合併を増加させるだけで血栓症は減らさない可能性があり注意が必要です)。 2:DOACの特徴 DOACのワーファリンと異なる特徴としては、半減期が短い、拮抗薬がない(新 […]

細菌性髄膜炎 bacterial meningitis

0:はじめに 細菌性髄膜炎は市中感染症の中でも最もemergencyな疾患であるが、3次救急を扱う総合病院でも1か月1例はないような稀な疾患である。稀な疾患ではあるが、医療者が出来る予後を改善する唯一の方法が素早い治療介入であり、その臨床像をつかむことと、初期対応に関して習熟することは極めて重要である。 1:臨床所見・臨床像 「細菌性髄膜炎」の臨床像を表現すると、「発熱」、「頭痛」、「意識障害」の […]

呼吸生理 治療との対応関係

ここでは我々が呼吸不全に対して行っている治療が呼吸生理のどの要素へ介入しているのかをまとめる。 1:酸素療法 酸素療法は純粋にFIO2を上昇させることで、PAO2を上昇させ、PaO2を上昇させることで酸素化を改善している(下図の赤字部分で表現)。呼吸筋、呼吸仕事、肺の状態を直接改善している訳ではないことを確認したい。 2:人工呼吸器 人工呼吸器での設定項目は多岐にわたるが、それぞれがどこと対応して […]