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“DeJong’s The Neurologic Examination”

医学書の紹介です(完全に神経専門医向けです)。最近購入してはまっているNeurologyの教科書が”DeJong’s The Neurologic Examination”です。臨床神経領域では有名な教科書でずっと存在は知っていたのですが、「なかなか手ごわそうだな・・・」と思って購入するのを躊躇い続けていました(日本語訳本はなし)。新しい職場で改めてNeurologyの診察や知識を教える機会が増え、正確な根拠ある知識を改めて確認しなくてはという思いでKindle版を購入しました。電子版は手軽にipadなどに入れて読むことができ、通勤電車の中やトイレの中、会計を待ってならんでいるときなどの隙間時間でコツコツ読んでいます。量が膨大なので正直ちょっとずつしか読むことができていませんが、非常に面白い内容でなかなかトイレから出られない場合があります。

神経診察・所見を中心に実臨床に沿った内容が書かれています。「臨床医が書いている!」という生き生きした実感が伝わってきて良い教科書です。個人的に良いと思っているのが整形外科領域のneurologyについてもしっかりと記載されている点です(とても重要なテーマです)。例えば「頚椎症性神経根症での肩周囲の疼痛と肩関節由来の疼痛をどのように区別するか?」や「腰椎椎間板にはどのような状況で最も円軸方向に負担がかかるか?」など面白い記載が多いです。その他にも手根管症候群のところでは疼痛がドケルバン腱鞘炎に似る場合もあり、ドケルバン腱鞘炎の臨床像が記載があったりします。「この領域以外は見ないよ」という態度ではなく神経領域が関与する境界領域にも記載があり良いです。正直もっと若いときから(まだまだ私は若い・・・?)読んでいればよかったと結構後悔しています・・・・。下記リンクから購入できます。個人の好みもあると思いますが多分紙の本はめちゃくちゃ重く持ち運びが大変なので、電子版(Kindle)が良いかもです。