拙著「レジデントのための神経診療」
いつもブログ・ホームページをご覧になっていただき大変ありがとうございます。2023年8月28日に管理人が執筆させていただきた、「レジデントのための神経診療」が医学書院より発売となりその宣伝となります。 本書は神経内科非専門の初期研修、総合内科、救急科などの先生方向けの入門的な内容で、病歴+神経所見の取り方”history and physical”、病巣を推定するために武器 […]
いつもブログ・ホームページをご覧になっていただき大変ありがとうございます。2023年8月28日に管理人が執筆させていただきた、「レジデントのための神経診療」が医学書院より発売となりその宣伝となります。 本書は神経内科非専門の初期研修、総合内科、救急科などの先生方向けの入門的な内容で、病歴+神経所見の取り方”history and physical”、病巣を推定するために武器 […]
以下医学書院さんからのご案内広告です。 研修医・指導医におすすめの鉄則本がついに第4版に改訂されました。「備えた知識を最大限に活かし、緊急性・重要性を判断した上で、適切な対応ができるか」が主眼したクリニカルパール満載の書籍となっており、研修が始まったらまずは手に取りたい1冊です。 対象は研修医だが指導医にも 医学書院ウェブサイトに掲載されている野木真将先生がこうレビューされています。“症例の振り返 […]
いつもホームページをご覧になっていただき大変ありがとうございます。今回は宣伝になります。私(管理人)が執筆させていただいた初期研修医の先生方向けの本「内科診療ことはじめ」が2022年3月7日羊土社さんから発刊となりました!国保旭中央病院でご指導いただいた総合診療内科の塩尻俊明先生に監修いただいております! 内科の幅広い分野に関して「研修医の先生方」を対象に、救急外来・病棟や”prima […]
以下広告です。 「Medixpost」という、脳神経内科領域の最新論文や臨床Tipsなど重要情報を共有し、スキマ時間で知識をアップデートできる無料サイトをご存知でしょうか? すでに日本の脳神経内医の4割の先生にご活用いただいております! 「Medixpost」は神経内科専門医により構築されたサイトです。 重要知見や最新論文情報の発信、意見交換が日々実名で行われていますので、信頼性の高い医学の重要情 […]
椎骨動脈狭窄由来の後方循環系脳梗塞に対して再発予防をどうするか?というテーマです。内頚動脈狭窄に比して研究も圧倒的に少なく、エビデンスにも乏しい分野です。 まとめ 1:内科管理が基本・血管内治療が内科管理よりも再発抑制効果を示したエビデンスは乏しい(内頚動脈狭窄と異なり) 2:外科的介入(血管内治療PTA/ステント、外科的バイパス術)を考慮する状況・狭窄部位がembolic sourceとなってお […]
脳血管の解剖変異,破格を把握するためには発生学の知識が重要だということは分かっているのですが・・・あまり勉強してきませんでした・・・。小宮山雅樹先生の文献(Jpn J Neurosurg(Tokyo) 2004;13:116-125.)が勉強になりすぎて(すごすぎる)、ほとんどそれをまとめた内容になります。 内頚動脈の原器:primitive ICA 1:primitive ICAは①crania […]
病態・特徴 ・髄液がくも膜に覆われた嚢胞状の構造物(水風船のような構造)であり良性(画像検査で偶発的に認める場合が多い)・基本的に無症候性で画像フォローアップも不要・Seizure,内部への出血,水頭症などを合併して症候性になる場合は外科的治療介入を検討 画像上の特徴 ①水信号であり,FLAIR像で低信号(=内部構造がCSF)②内部に血管構造がない(=くも膜下腔の拡大ではない)③好発部位:中頭蓋窩 […]
基本原則 1:疾患修飾薬(神経変性の進行を抑制する作用)ではなく,あくまでも対症療法薬である・MCIに処方して認知症への進展を抑制する効果はない Cochrane Database Syst Rev. 2012 Sep 12;2012(9):CD009132.*AAN guideline:MCIに対してコリンエステラーゼ阻害薬を使用しない Level B,もしも処方する場合はエビデンスに欠けること […]
今回の論文:Clin Infect Dis. 2024 Aug 3:ciae391. 目的:597例の脳炎(自己免疫、感染性いずれも含む)を後ろ向きに検討し、初回髄液検査で細胞数正常例と細胞数増多例(cutt off: 5/μLに設定)の比較検討 結論:思った以上に脳炎で初回LP細胞数正常が多い 1:脳炎全体のうち約1/4は細胞数正常2:HSV-1脳炎のうち約1/4は細胞数正常3:細胞数正常例の内 […]
ギラン・バレー症候群やフィッシャー症候群で症状がnadirを超えた後、遅発性に顔面神経麻痺を合併する場合があり、これを“delayed facial palsy”と表現します(Fisherが最初に報告したFisher症候群の3例中1例も片側性の”delayed facial palsy”を呈したと報告 N Engl J Med. 1956 Jul 1 […]
作用機序 ・FcRn(neonatal Fc receptor)はIgGと結合して、IgGがリソソームで分解されないようにリサイクルし半減期を長くする作用があります。つまりIgGのホメオスタシスにとってFcRnは重要な役割を担っています。・このFcRnの作用を阻害することで、IgGの分解を促し、IgG関連の自己免疫性疾患の治療に使えないか?というコンセプトの元開発されたのがFcRn阻害薬(roza […]
全ての内容を以下から引用ACR Manual on Contrast Media 2024 ACR Committee on Drugs and Contrast Media 副作用 ・頻度0.07-2.4% *全体としてヨード造影剤よりも頻度低い・アレルギー反応:多くなく頻度は幅があり0.004-0.7%・アナフィラキシー反応:0.001%-0.01%*単施設コホート研究 アレルギー反応頻度 […]
40歳前後のパーキンソン病っぽい患者さんがいらっしゃり、前医で頭部MRIが異常ないとのことで特に気にしていなかったのですが・・・、取り寄せてみなおすと基底核・視床・歯状核が左右対称性にT1WI highであり、頭部CTを撮影すると顕著な石灰化を認めました(副甲状腺など二次性の要素は指摘できず)。*コメントでS先生に教えていただき、Fahr先生の報告例は副甲状腺疾患が背景にあった可能性もあり、近年は […]
ここでは多発性硬化症の治療に関してまとめさせていただきます。診断(特にMcDonald基準)に関してはこちら、画像に関してはこちらをご参照ください。 治療の目的 再発を抑えるだけではない ・多発性硬化症ではもちろん再発を抑制することが重要であるが、背景には「炎症」の病態があり再発がなくても病勢が進行する(臨床的にはEDSSが経時的に悪化していくことが反映)のを抑えることが重要である(下図F先生のス […]