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脳血管障害

椎骨動脈と脊髄梗塞

先日椎骨動脈閉塞からの脊髄梗塞の症例を経験しました。左椎骨動脈閉塞があり、左小脳梗塞+椎体高位C3からの脊髄灰白質に両側性T2強調像高信号病変を呈している症例でした。脊髄梗塞の全体像に関してはこちらにまとめているためご参照ください。 背景知識 ・脊髄梗塞の最も好発部位は胸髄領域・脊髄梗塞の原因の4-10%は椎骨動脈解離と報告されている(最も多い原因は大動脈手術)・脊髄の血管支配:①中心部(灰白質) […]

脳梗塞後の外科手術 周術期リスク

前提知識 「非心臓+非中枢神経」外科手術の周術期脳卒中発症リスク 0.1-1.0%と報告・脳卒中の内訳はほとんどが虚血性(出血性<5%)・想定される機序:灌流低下(背景に大血管狭窄がある),貧血による組織低酸素、塞栓、脂肪塞栓、炎症による凝固能亢進、血管内皮障害、抗血栓薬中止など*基礎:発症3か月以内は脳のautoregulationが障害されている Stroke.2010;41(11):2 […]

心房細動の対するアブレーション治療

心原性脳梗塞を契機に心房細動がみつかるケースはしばしばあります。この際に循環器内科に外来でアブレーションを検討してもらうかどうか?の基準に関して脳卒中を診療する医師はある程度知識があった方が良いかもしれません(私は勘違いがありました)。先日循環器カンファレンスで心房細動に関してレクチャーで教えていただき、日循のガイドラインを私も読んで勉強させていただいた内容を簡単にまとめます。循環器の先生方で適宜 […]

左室内血栓 LV thrombus

脳梗塞診療で心原性塞栓症というとそのほとんどが心房細動によるものですが,時折問題になるのが左室機能不全に伴う左室内血栓です。以下の内容は全てCirculation. 2022;146:e205–e223.を参考に記載させていただきました。 形成因子:①左室機能不全,②心内膜障害,③炎症または過凝固状態 ・左心室血栓形成リスクは「虚血性心筋症>DCM」 STEMI 4~39%, DCM 2~36%・ […]

Carotid web

過去の神経学会の地方会で初めてこの病態を知りました。前に一度まとめようと思いそのまま忘れてしまっており、今回疑う症例があったため勉強した内容を簡単にまとめます。 病態/臨床像 ・原因不明脳梗塞の原因として重要です。FMD(fibromascular dysplasia)の一種で内頚動脈近位部の後壁から線維組織が突出して棚のような形態”shelf-like”を呈します(動脈硬 […]

アルガトロバン argatroban

ここでは急性期脳梗塞でのアルガトロバンの位置づけについて調べた内容をまとめていきます。 端的にまとめると「非心原性脳梗塞のアテローム血栓性やBADといった初期に高率に神経所見が増悪する(early neurological deterioration: END)病態では抗血小板薬にアルガトロバン併用が望ましい」ということになるかと思います。元々アルガトロバンはエビデンスない三羽烏と言われてきました […]

抗リン脂質抗体症候群と脳梗塞

臨床をほそぼそと続けていると勉強してこなかったテーマにぶち当たります。恥ずかしながら今まで抗リン脂質抗体症候群と脳梗塞に関して文献を読んでいなかったため勉強します。まだ少ししか調べられていないですが、少しずつ追記していきます。 脳梗塞の原因 ・SLE合併例は心内膜損傷によるLibman-Sacks心内膜炎、非細菌性疣贅などによる心臓からの塞栓機序が多いが、非合併例も同様に心原性塞栓症を呈することが […]

脳梗塞におけるプラスグレル

プラスグレル(エフィエント®)は心筋梗塞で使用されますが、脳梗塞で有用かどうか?は結論が出ていませんでした。近年複数の臨床試験が発表されています。なぜ海外で承認されていけれど日本のみで承認されているのか?あえてプラスグレルを使うべき状況はあるのか?そもそも解釈の間違いが多いのではないか?などいろいろ気になるところがあり調べた内容をまとめます。 心筋梗塞領域でのガイドライン記載 “TRI […]

心原性脳塞栓症の抗凝固療法導入時期

非弁膜症性心房細動患者さんの抗凝固療法導入時期は出血性梗塞合併リスクがあり判断に悩む領域です。 今までの変遷 ・前向き研究不在の中で今までさまざまなrecommendationが提唱されてきました。その変遷をまずまとめていきます。 基礎知識 ・心原性塞栓症の再発リスクは初期14日以内で0.5-1.3%/日(Stroke 1983; 14: 688–93.)・脳梗塞直後が再発リスクも, 出血性梗塞に […]