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両側淡蒼球病変 bilateral globus pallidus lesions

鑑別 虚血:低酸素脳症代謝:肝性脳症、メープルシロップ尿症、メチルマロン酸血症、Wilson病中毒:CO中毒(淡蒼球が選択的に障害される代表的原因病態)、Cyanide中毒遺伝性:Neurofibromatosis Type 1、Leigh脳症、Fahr病、NBIA、PKAN、Wilson病 下図は中毒での特徴的な画像所見の一覧で、Radiographics. 2019 Oct;39(6):167 […]

大脳皮質拡散制限病変 Cerebral cortical restricted diffusion

鑑別 血管障害:precentral knob areaの梗塞など(梗塞範囲が広くなると血管支配領域から皮質下白質を含むので皮質に限局することは解剖学的にありえない) てんかん重積後:大脳皮質+視床枕の信号変化が特徴的 CJD:DWI>FLAIR像信号変化、尾状核の信号変化(尾状核>被殻後方)が特徴的 感染:単純ヘルペス脳炎は辺縁系(側頭葉前方~帯状回~島皮質)を主体に左右非対称性に拡散制限病変を […]

「書くことについて」著:スティーブン・キング 訳:田村義進

スティーブン・キングStephen Kingは現代最も有名なホラー小説家で、映画化されている作品も多く、「グリーンマイル」や「シャイニング」など観たことがある方も多いかと思います。 私はホラーは苦手なジャンルなのですが、スティーブンキングの作品は例外的に好きです。おそらくグロテスクな描写が少なく、表現される内容が「場の恐怖」、「静の恐怖」だからかもしれないです。そんなこんなでスティーブンキングの文 […]

糖尿病の診断

糖尿病の診断 糖尿病型 ①血糖値:(いずれか1つ該当)空腹時血糖値 126 mg/dL 以上・OGTT 2 時間値 200 mg/dL 以上・随時血糖値 200mg/dL 以上②HbA1c:6.5%以上 糖尿病の診断 1:1回だけで診断可能・血糖値+HbA1cいずれも糖尿病型・血糖値が糖尿病型で、糖尿病の典型的症状または確実な糖尿病網膜症がある場合2:2回以上で診断可能・糖尿病型を2回以上認める場 […]

掻痒感

原因 ・腎臓:慢性腎臓病、透析(とても多い)・肝臓:原発性胆汁性胆管炎(掻痒感が主訴になることあり)、肝硬変、慢性肝炎・内分泌:甲状腺機能異常、糖尿病など・血液疾患:真性多血症、鉄欠乏性貧血、悪性リンパ腫、ヘモクロマトーシス、白血病・神経:多発性硬化症など・その他:老人性乾皮症(最多) 対応 保湿剤 ・最初に必ず行うべきはスキンケア+保湿で基本中の基本 *保湿剤まとめ 一般名 ワセリン ヘパリン類 […]

内包膝について

先日「内包膝 caspular genu」の梗塞で自発性低下のみを呈した(四肢麻痺などなし)方がいらっしゃいました?(自験例で初めてです)内包膝について見識が乏しく、内包膝病変ではたして自発性落ちるのか?と調べ同様の症例が複数報告されており勉強になりました。 ちなみに尾状核梗塞による無為(abulia)はこちらにまとめがありますのでご参照ください。 解剖 内包膝:視床と大脳皮質をつなぐ神経線維が通 […]

オージオグラム audiogram

目的:①聴力評価+②難聴が感音性か?(骨導)、伝音性か?(気導)を評価する*前提条件として意識障害がなく検査に協力的であることが必要→ABR(こちら)は検査協力がなくとも実施評価可能である*診察上伝音声難聴か?感音性難聴か?を鑑別する方法はこちらを参照 *オージオグラム(audiogram):聴力検査の結果の表、オージオメトリー(audiometry):調べるための機械 横軸:周波数(右に行くほど […]

血管浮腫 angioedema

病態・臨床像 病態 (肥満細胞顆粒放出,ブラジキニンなど)→血管透過性の亢進→浮腫(重力関係なし、発症様式は突然~急性)による臓器ごとの症状 *血管浮腫は蕁麻疹より病変が深部のため疼痛がでることがある(蕁麻疹と血管性浮腫が共存する場合には同じ病態と考える) *蕁麻疹:肥満細胞(IgEを介した機序または介さない機序)が刺激→ヒスタミンが放出→血漿漏出により皮下に浮腫が生じて、膨疹となり24時間以内に […]

副腎偶発腫瘍 Adrenal Incidentaloma

偶発的に副腎に指摘された腫瘍:大きさ≧1cm 頻度1-6%内訳:非機能性腺腫 75%(最多)>機能性 14%(Subclinical Cushing syndromeが最も多い>原発性アルドステロン症 頻度少ない)> 褐色細胞腫 7%>副腎癌・転移 4%*上記疫学はN Engl J Med 2021;384:1542-51.での記載であるが、日本での内訳はやや配分が異なる(非機能性腺腫 […]

肝腫瘤病変へのアプローチ

ここではサーベイランスでの指摘ではなく、腹部エコー検査で偶発的に肝腫瘤性病変を認めた場合のapproachに関してまとめる。 問題となるのは悪性腫瘍(3つ:肝細胞癌・肝内胆管癌・転移性肝癌)である↓腫瘍リスク評価・B型肝炎、C型肝炎 肝硬変の有無・腫瘍の併存または既往(転移性腫瘍の可能性)↓画像評価・ダイナミック造影CT*EOB-MRIは感度がより高く質的評価が可能であり、CT検査で判断が難しい場 […]