動悸
原因鑑別 1:心臓・不整脈:発作性心房細動、発作性上室性頻拍、期外収縮、心室性不整脈・虚血性心疾患、心筋症、心不全・肺塞栓症2:全身疾患・貧血 *貧血全般に関してはこちらをご覧ください・自律神経障害・内分泌:低血糖、甲状腺機能亢進症、褐色細胞腫、妊娠・中毒/薬剤:交感神経賦活、コカイン、カフェイン、アルコール離脱、β遮断薬中断3:精神・精神:パニック障害、不安障害、うつ病 ポイント ・患者さんの訴 […]
原因鑑別 1:心臓・不整脈:発作性心房細動、発作性上室性頻拍、期外収縮、心室性不整脈・虚血性心疾患、心筋症、心不全・肺塞栓症2:全身疾患・貧血 *貧血全般に関してはこちらをご覧ください・自律神経障害・内分泌:低血糖、甲状腺機能亢進症、褐色細胞腫、妊娠・中毒/薬剤:交感神経賦活、コカイン、カフェイン、アルコール離脱、β遮断薬中断3:精神・精神:パニック障害、不安障害、うつ病 ポイント ・患者さんの訴 […]
0:病歴は何を教えてくれるのか? 神経変性疾患は血管障害や感染症、自己免疫疾患などと異なりその多くが「緩徐発症」(insidious onset)の疾患です。ここで重要なのは「いつから障害があったのか?」と「どう障害部位が進展してきたのか?」を病歴でつかむことです。突然発症の疾患はその発症起点の把握が容易ですが、緩徐発症の場合は「いつまで大丈夫で、いつから病気が始まっていたのか?」を把握するのが難 […]
ここでは病歴の発症様式、特に「突然発症」(sudden onset)に関して簡単に解説します。主に初期研修医の先生方向けの内容になります。 1:突然発症と急性発症を区別する いきなりですが、突然(sudden)と急性(acute)は明確に区別する必要があります。「突然発症」は発症時の何時何分が特定できる状況を意味し、「急性発症」は特定できない状況を意味します。よく病歴のプレゼンテーションで突然発症 […]
腰痛も救急外来では非常にcommonな主訴ですが、これも怖い主訴です。 鑑別 必ず緊急で除外しないといけないのは大動脈解離・AAAです。突然発症~急性発症の背部痛は必ずエコー検査で大動脈解離・AAAの除外が必要です。腰が痛いというと腹部にエコーを当てるイメージがないかもしれませんが(患者さんもなんでおなかを診察するの?という顔をされますが・・・)、大血管の評価で必須です。 病歴 1:発症様式 突然 […]
咽頭痛は救急外来で非常にcommonな症候で、圧倒的に軽症なウイルス性咽頭炎が多いですが、見逃すと致死的に至る感染症も多く存在します。”Killer sore throat”を見逃さないためには解剖の理解と、解剖と対応するred flagの症状を把握することが一番重要です。 1:咽頭の解剖 咽頭の解剖部位の名称をきちんと理解できていないと、一体咽頭のどこのことを指しているの […]
ここでは血液ガスの適応・検体扱い方などをまとめます。血液ガス検査の解釈・酸塩基平衡の計算方法に関してはこちらをご覧ください。 1:血液ガス検査で分かること 血液ガスでは以下の項目を調べることが出来ます。 •pH, PaCO2, HCO3-, BE(base excess):酸塩基平衡 •paO2, SaO2:酸素化・組織酸素供給 •Na,K,Cl,Ca:電解質 •Glucose:血糖値 •Hb: […]
0:嘔気・嘔吐の機序 嘔気、嘔吐の機序は多岐にわたり、1:消化管・内臓からの迷走神経刺激2:前庭刺激3:中枢神経からの刺激4:最後野の直接刺激が原因として挙げられます(上図参照)。 嘔気は診断が難しい主訴のうちの1つだと思います。その原因としては、・疾患特異性に乏しい症状である(いろんな疾患で嘔気は呈するが、嘔気だからこの疾患と特定することが出来ない)・嘔吐が強いと嘔吐にばかり目がいってしまい他の […]
最近腹直筋鞘血腫を経験したので勉強したことをまとめます。比較的稀な疾患だとは思いますが、今回臨床的に疑うことが出来ず次回に活かせるようにまとめます。日本では「腹直筋血腫」と呼ぶことがありますが、海外の文献はほぼすべて “rectus sheath hematoma”(sheath=鞘・さや)となっているため、ここでは「腹直筋鞘血腫」と表現を統一します。 0:解剖・病態 腹直 […]
1:Toxidrome vital sign,身体所見からのapproach 意識障害やvital signに異常がある患者で、中毒を疑い「とりあえずトライエージ®「triage®陰性だから中毒ではないかー」というアプローチは間違っています。vital sign、身体所見からどのようなtypeの中毒が疑われるかまず分類して、その原因となりうる薬剤歴があるかどうかを確認するという系統的アプローチが必 […]
1:原因 入院患者の発熱への対応は病棟医の基本中の基本ですが、奥が深く簡単ではないことが多いです。治療可能な病態へ早く介入できるかどうかの病棟医の力量が問われていると日々痛感しております。 原因は「感染症」と「非感染症」いずれもあります。感染症としては、救急外来と異なり特に医療関連感染症が多い特徴があり、これら代表的な5大医療関連感染症が挙げられます。 ・CAUTI: catheter assoc […]