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映画「めくらやなぎと眠る女」特別上映会 原作:村上春樹、監督:ピエール・フォルデス 2024年6月15日@早稲田大学大隈講堂

医学の話題ではなく普通のブログ記事です。2024年6月15日(土)~16日(日)の2日間、早稲田大学の大隈講堂で「初夏の文芸フェスティバル」というイベントが開催されました。その企画(セッション)の1つとして村上春樹さんの短編小説を元にしたアニメ映画「めくらやなぎと眠る女」の特別上映会、またその後に映画監督(ピエール・フォルデスさん)と村上春樹さんのポストトークイベントが開催され、村上春樹ファンの友 […]

本態性血小板血症 ET: Essential thrombocythemia

ETと脳梗塞合併例が1週間で2例あり急いで勉強しないといけず、まとめていきます。過去にもあったのですが、その時勉強した内容はすっかり忘れてしまっていました(ブログを始める前で後悔・・・)。 病態 遺伝子異常・JAK2 mutation 50%:血栓症のリスクが最も高い遺伝子変異・MPL mutation 5-10%・CALR(Calreticulin) mutation 20% JAK-STAT系 […]

咳嗽 cough

分類 ・急性:3週間未満・遷延性:3週間以上8週間未満・慢性:8週間以上 *基本的に3週間をcut offとして3週間未満か、3週間以上かによって鑑別を変える(急性か?慢性か?) 咳嗽の“Red flag” ・全身症状:発熱、体重減少→肺炎、結核、腫瘍・呼吸困難→アナフィラキシー、肺塞栓症、心不全、COPD増悪、喘息増悪・労作時呼吸困難(DOE: dyspnea over exersion)→間質 […]

心臓腫瘍 cardiac tumors

再発性の塞栓性脳梗塞の原因精査でみつかった例がありましたので、調べた内容をまとめます。 塞栓源としては①疣贅、②血栓、③腫瘍が代表的な原因です。 転移性心臓腫瘍は原発性に対して 20-40倍の頻度があり、原発性心臓腫瘍は非常に頻度が少ない。以下は原発性心臓腫瘍の分類を示す。 分類 histological classification of tumors of the heart (2004) 良 […]

ICU-acquired weakness

なかなかつかみどころがないためまとめづらい分野なのですが、考える機会があったためまとめていきたいと思います。 背景・用語 元々指摘されていたのは以下2つの病態。①敗血症や多臓器不全患者でのポリニューロパチー:端緒は1984年の文献で5例の敗血症や多臓器不全でのポリニューロパチー報告でいずれも電気生理で運動感覚神経の軸索障害(脱髄や伝導ブロックなし)で他の原因が指摘できず、3件の剖検例でもその他の障 […]

人生の最終段階における医療・ケアの決定プロセスに関するガイドライン

厚生労働省が出している「人生の最終段階における医療・ケアの決定プロセスに関するガイドライン」改訂平成30年3月に関してです。表紙を除くと2ページという非常に短く、インターネットで誰でもアクセス可能(元のがこちら、解説編がこちら)です(確認までにこれは法律ではありません)。 人生の最終段階における医療・ケアの決定プロセスに関するガイドライン 具体的な内容は本文を読んでいただき、内容を私なりにまとめる […]

村上春樹「夏帆」 川上未映子「わたしたちのドア」 新潮2024年6月号 創刊120周年記念特大号 特集 春のみみずく朗読会

先日村上春樹さんと川上未映子さんによる朗読会「春のみみずく朗読会」が早稲田大学大隈講堂で開催され、そこでお二方がそれぞれ新作の短編小説を朗読されました(その際の体験談はこちらに記載させていただきました)。そこで朗読された小説が今月号の新潮に収載されています。私は普段「新潮」のような文学誌は全く読まず・・・、純粋にお目当ての村上春樹、川上未映子の作品が収録されているため購入したのですが、今回は新潮1 […]

橋本脳症

橋本脳症はかなり注意が必要な疾患概念で、誤解も非常に多いです。今回の記事は拙著「レジデントのための神経診療」でも記載した内容が中心です。脳症の全体像に関してはこちらを参照ください。 元々の概念提唱 ①脳症② 抗甲状腺抗体(抗TPO抗体)陽性③髄液所見/MRI所見は正常(または非特異的所見)④ステロイド治療反応性が良好 注意:甲状腺機能自体は正常~軽度低下の場合が多く, 甲状腺機能低下に伴う粘液水腫 […]

PR:レイアウトをそのまま保つPDF翻訳”Readable”テスト

こちらはPR記事になります。 今回Readable https://readable.jp/ というPDFの英語から日本語への自動翻訳システムに関してご案内頂き、紹介させていただきます。論文を読む上で活躍する翻訳ツールです。 案内を頂いてから使ってみましたが、確かにかなり便利です。リンクは下のバナーをクリックください。 良かった点1:変換が容易 実際にPDFへ変換する方法としては、Google C […]

Shared Decision Making:共同意思決定

Neurologyはtoughな患者家族との面談が非常に多い科です。私自身とても苦手としているところです。実は結構前になるのですが、自施設でコロンビア大学緩和ケア中川俊一先生の”Shared decision making”に関するご講義を拝聴した際に非常に感銘を受けました。ここではそこで学んだ内容などを記載していきます。まだ勉強中かつ苦手意識があるところですが、少しずつ取 […]