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初期研修でどう勉強するか?

ここでは「初期研修医」の先生に対象を限定して「どう勉強をするか?」というテーマに関して、自分自身の反省点や経験を踏まえて感じることを書かせていただきます。全く違う意見もあると思いますのであくまで一個人の意見として参考になるところがあれば幸いです。 全てを学ぶことは出来ない 研修医になってまず衝撃を受けることは「学ばなければいけない内容があまりにも多すぎる」という点です。私は初期研修の最初救急救命科 […]

RANGE 知識の「幅」が最強の武器になる  著:David Epstein

最近読んで最も面白かった本です。原題は”Why generalists triumph in a specialized world”で、直訳すると「なぜ専門的な世界でジェネラリストが勝つのか?」となります。スポーツ、音楽、勉学などを含めて幅広い領域で「早期から専門的に集中した教育を行うべきか?」それとも「専門特化せずに時間をかけて幅広い知識を身に付けた方が良いか?」という […]

「お前が言うか?」論法は袋小路

今回は医学教育の話です。医学教育に興味があろうがなかろうが学年が上がり教育病院に勤務していると必然的に何らかの形で教育に関与することになります。ここで教育する側の人が最初にぶつかる壁が「いやっ・・そういう自分もあんまりちゃんと出来ていないんだけど・・・自分が教えて説得力があるかな・・・?」という躊躇い(ためらい)かと思います。自分も研修医2年目になったときに教えながら「うーん・・・とは言ったものの […]

なぜ「カルテ」を書くのか? 医学生~初期研修向け

今回の記事は「医学生~初期研修の方」向けの内容になります。自分は確か5年生のときにはじめて学生実習で病棟に出て「カルテ」というものに触れたのですが、カルテに対しての最初の印象は「えっこんなに毎日沢山カルテって書くの?」というものでした。患者さんを診ているよりもサマリーやカルテを書いている時間の方が長いのではないか・・・とも思い、「えっこんなに書いて意味ある・・・?」と正直最初は思いました。その後色 […]

ブログ 質問回答 パート3

今回も質問を頂いたので私なりに答えていきたいと思います。今回は都内市中病院勤務の初期研修医1年目の先生から3つ質問を頂いたのでこれに関して答えていきます。 質問 1つ目は「ガイドラインの読み方」についてです。私は研修医になるまでガイドラインを読んだことがありませんでした。そして働きだしてから、莫大な量の記載の中からどこを読めば良いのか全く分からず困惑しています。例えば脳外科ローテートで脳梗塞の人の […]

赤の女王仮説 Red Queen Hypothesis

唐突ですが皆様「赤の女王仮説」をご存じでしょうか?(上図はhttps://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%B5%A4%E3%81%AE%E5%A5%B3%E7%8E%8B%E4%BB%AE%E8%AA%ACより引用)ルイスキャロルの有名な小説「鏡の国のアリス」に出てくる赤の女王が発する言葉で「その場にとどまり続けるためには走り続けないといけない」 “It takes […]

ブログ 質問回答 パート2

前に質問受付をしていましたので(こちら)そこでの質問からまたいくつか回答させていただきます。不定期になってしまい申し訳ございません。 質問「いつも拝見しております。どの記事を見てもエビデンスが豊富で、実習・勉強に参考になっています。 質問なのですが、これだけのエビデンスを先生はどうやって集められているのですか?医学情報、文献の集めかたを教えて頂きたいです。」 以下小生の回答 ご質問大変ありがとうご […]

ライティングの哲学 書けない悩みのための執筆論 著:千葉 雅也, 山内 朋樹, 読書猿, 瀬下 翔太

この連休中に読んで面白かった本の紹介をさせていただきます。ライティング関係の本は「いかに書くべし」という堅い内容の本が多いですが、この本の面白い点は「書くのって大変だよね・・・」という苦労話や悩みをベースに哲学者さんなどが集まって議論を展開しているところです。この「書くことがつらい・・・」という感覚が切実に伝わってくるため、「プロの方々もつらいんだな・・・」と共感しながら読み進めることが出来ます。 […]

お知らせ WordPressテーマの変更

熱い日々が続いておりますが皆様いかがお過ごしでしょうか?本ホームページは”Wordpress”で作成していますが、ありがたいことに当初想定していたよりも記事の数も多くなりGoogle検索などでも表示されるようになってきました。ちょっとマニアックな話で恐縮ですが、”Wordpress”には元のデザイン設計の「テーマ」というものがあり私は元々無料の「テー […]

「いやな気分よ、さようなら」 “Feeling Good” 著:David D. Burns

久しぶりにおすすめ本の紹介です。この本は「うつ病」に関する一般の方向けの内容ですが、うつ病だけでなく日常生活で感じる様々な「感情」に対しての深い洞察がされており非常に勉強になる本です。前提知識は必要なく医療従事者が読んでも一般の方が読んでもどちらでも勉強になります。本書のアプローチは極めて論理的で、「我々が無意識に信じ込んでしまっている非論理的な仮説を徹底的にあぶりだして検証する」という作業を繰り […]