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2025年9月

NIH Stroke Scale (NIHSS)

NINDSの公式サイトこちら(このサイトから英語ですが元の評価記載のPDFファイルをダウンロードできます) 決まり事 1.見たままを客観的に記録する(きっとできそうと推測しない) 2.“最初”の反応を記録する(何回か実施してのベストではない) 3.患者を促して指導してはいけない 4.順番通りに行う(逆戻りしない) 5.全11項目 42点 *最大40点(失調は除外される) 各項目 *この項目だけ振り […]

Coma Recovery Scale -Revised

Disorder of consciousness(DoC):重度意識障害の持続(遷延性意識障害についてはこちらをご参照ください) 分類 Coma:昏睡UWS (Unresponsive Wakefulness Syndrome):無反応性覚醒症候群 *以前はvegetative state(VS)と表現されていたMCS (Minimally Conscious State):最小意識状態 Com […]

舌咽神経痛 Glossopharyngeal Neuralgia

本日外来で医師人生で初めて舌咽神経痛の症例を経験しました。三叉神経痛は普段から診慣れているので、それの舌咽神経Versionと思うと診療しやすかったです。三叉神経痛と同じですが、①舌咽神経領域に沿った②発作的かつ持続時間が短い瞬間的な神経障害性疼痛③誘因が重要と思います。三叉神経痛との鑑別は①の場所と②誘因が少し異なる点に着目します。痛み方は三叉神経痛そっくりです。 病態・解剖 原因 ・特発性・2 […]

ICU患者の髄液検査

ICU患者が新規に意識障害(または遷延性意識障害)を発症した際に原因精査(またはfever workup)で髄液検査をする意義はあるか?について調べた文献 Surgical ICU(脳神経外科,免疫不全者を除く70例)入室患者の髄液検査を検討した後ろ向きコホート研究 髄膜炎は0例(75例抗菌薬先行投与がある点に注意)Intensive Care Med 1997; 23: 749–752.  […]

impingement症候群

肩疼痛の原因(5つ) ・肩関節の問題(関節炎=感染・RA・結晶性,OA,凍結肩):肩関節ROMの全方向性制限,三角筋周囲の疼痛を認めることが多い・肩関節外の問題(特にimpingement症候群):肩挙上により疼痛悪化する・頸椎症性神経根症:首の運動により疼痛悪化する(Jackson/Spurling test) 僧帽筋周囲に疼痛が多い・腕神経叢障害(2大原因:Neuralgic amyotrop […]

棘下筋 infraspinatus

普段ルーチンでは診察しないですが、C5障害と神経痛性筋萎縮症を疑う場合必ずMMTを評価する必要があるのが棘下筋(infraspinatus)です。NeurologistだけではなくプライマリケアやERでも評価できると武器になります(管理人の自施設では教育しています)。 解剖 髄節:C5*C5障害で筋力低下を認める筋4つ:三角筋・上腕二頭筋・腕橈骨筋・棘下筋末梢神経:肩甲上神経機能:肩関節外旋(小円 […]

長胸神経麻痺 翼状肩甲

長胸神経(long thoracic nerve)の支配筋は前鋸筋(serratus anterior)のみ 前鋸筋(serratus anterior)の解剖 ・髄節:C5-7 末梢神経:長胸神経 ・長胸神経の走行 ①C5, C6からの枝が中斜角筋の下で合流し、長胸神経の「上部」を形成*C5, C6は中斜角筋と後斜角筋の間を走行(47.6%), 中斜角筋を貫通して走行(33.3%),中斜角筋の表 […]

ICUでの院内発症脳卒中

“Newly developed stroke in patients admitted to non‐neurological intensive care units” Journal of Neurology (2020) 267:2961–2970 ・ICU患者(神経疾患除く)脳血管障害発症 1.2%(218/18,604例)・患者背景:年齢 63.0歳, APAC […]