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2025年3月

時間がない中でいかに論文を読むか?

臨床医はとにかく時間がありません。私(管理人)もタイムマネジメントが下手で、常に何かに追われながらひーひー過ごしています。そんな忙しい日々の中で「どうやって論文を読むか?」というテーマを検討します。私が実践している方法は「隙間時間をフル活用する」です。別に特段目新しい内容ではないと思うのですが、ポイントはスマートさではなく「泥臭さ」です。 隙間時間を軽視しない 私は病院内でのエレベーターの待ち時間 […]

ocular bobbing

意識障害で生じることがある垂直性の眼球運動として“ocular bobbing”があります。水平性眼球運動の”ping-pong gaze/rovig eye movement”はこちらをご参照ください。典型的なocular bobbingは橋の障害(特に血管障害や腫瘍など)で生じることがどの教科書にも書いてあり有名です。しかし、橋の障害以外でも生じ […]

Gerstmann症候群

Gerstmann症候群を呈している患者が入院し、そういえば今までGerstmann症候群の記事を作っていなかったなーと調べてみると混沌たる世界に足を踏み入れてしまいました、、、。まだまだ文献の読み込みが浅いのですが、少しずつ足していければと思います。 はじめに ・元々は左頭頂葉角回の障害(angular gyrus syndrome)による身体認識障害 body schemeの障害(特に手指)の […]

ping-pong gaze/roving eye movement

ping-pong gaze/roving eye movement ・症候:両眼の左右への数秒間隔(2.5-8秒)の周期的な運動(卓球のボールを追いかけているようなことからping-pongと名付けられている)*動画:こちら Neurocrit Care 2018; 29:315–316. 両側大脳半球梗塞の症例*動画:こちら N Engl J Med 2015;372: e34 肝性脳症の症例 […]

CKD・透析患者の神経障害性疼痛管理

神経障害性疼痛の管理一般に関してはこちらをご参照ください。 腎機能障害の場合,SNRIはCCr<30h禁忌(デュロキセチンが使えないのがきつい),プレガバリンは禁忌ではないですが腎代謝で投与量の調整が必要であり、薬剤選択がかなり厳しくなります。日常臨床でも悩むことが多いです。以下の文献を元に神経障害性疼痛のところのみ抜き出して検討します。 “Clinical Pharmacolo […]

coat-hanger headache

ハンガーにコートをかける部位、つまり後頸部~両肩(僧帽筋の部位)に立位になると疼痛を認め、臥位で改善する症候を“coat-hanger headache”と表現します。変な表現ですが、私この症候かなり好きです。 自律神経障害の起立性低血圧による僧帽筋や脊柱起立筋の虚血が原因と推定されており、立位で誘発され、座位や臥位になると改善することが疑うポイントです(自律神経障害につい […]

医学書紹介 「プシコ」 著:鈴木慎吾先生

いわゆる精神疾患や心理的なストレスなどが神経症状に現れる変換症(機能性神経障害)は神経内科外来では日常茶飯事であり、器質的神経疾患との鑑別が重要です。精神科にぽいと投げてしまい、その後の経過がわからないというケースも多いかもしれないですが、内科の先生がこうした例をどう扱うか?というプライマリケア・ジェネラリストにとって重要なテーマを扱っています。 優れている点1:実臨床ではcommonで困るが、極 […]