Gerstmann症候群
Gerstmann症候群を呈している患者が入院し、そういえば今までGerstmann症候群の記事を作っていなかったなーと調べてみると混沌たる世界に足を踏み入れてしまいました、、、。まだまだ文献の読み込みが浅いのですが、少しずつ足していければと思います。 はじめに ・元々は左頭頂葉角回の障害(angular gyrus syndrome)による身体認識障害 body schemeの障害(特に手指)の […]
Gerstmann症候群を呈している患者が入院し、そういえば今までGerstmann症候群の記事を作っていなかったなーと調べてみると混沌たる世界に足を踏み入れてしまいました、、、。まだまだ文献の読み込みが浅いのですが、少しずつ足していければと思います。 はじめに ・元々は左頭頂葉角回の障害(angular gyrus syndrome)による身体認識障害 body schemeの障害(特に手指)の […]
ping-pong gaze/roving eye movement ・症候:両眼の左右への数秒間隔(2.5-8秒)の周期的な運動(卓球のボールを追いかけているようなことからping-pongと名付けられている)*動画はこちら(Neurocrit Care (2018) 29:315–316より 両側大脳半球梗塞の症例) ・病態:両側大脳半球が障害されており,脳幹が保たれている昏睡状態⇒脳症だけで […]
神経障害性疼痛の管理一般に関してはこちらをご参照ください。 腎機能障害の場合,SNRIはCCr<30h禁忌(デュロキセチンが使えないのがきつい),プレガバリンは禁忌ではないですが腎代謝で投与量の調整が必要であり、薬剤選択がかなり厳しくなります。日常臨床でも悩むことが多いです。以下の文献を元に神経障害性疼痛のところのみ抜き出して検討します。 “Clinical Pharmacolo […]
ハンガーにコートをかける部位、つまり後頸部~両肩(僧帽筋の部位)に立位になると疼痛を認め、臥位で改善する症候を“coat-hanger headache”と表現します。変な表現ですが、私この症候かなり好きです。 自律神経障害の起立性低血圧による僧帽筋や脊柱起立筋の虚血が原因と推定されており、立位で誘発され、座位や臥位になると改善することが疑うポイントです(自律神経障害につい […]
いわゆる精神疾患や心理的なストレスなどが神経症状に現れる変換症(機能性神経障害)は神経内科外来では日常茶飯事であり、器質的神経疾患との鑑別が重要です。精神科にぽいと投げてしまい、その後の経過がわからないというケースも多いかもしれないですが、内科の先生がこうした例をどう扱うか?というプライマリケア・ジェネラリストにとって重要なテーマを扱っています。 優れている点1:実臨床ではcommonで困るが、極 […]
みなさん3連休いかがお過ごしでしょうか?私は学会仕事三昧の3連休でした。今回はただのブログで、帰りの新幹線の中で書いています。 神経集中治療ハンズオンセミナー 2月22日(土)は神経集中治療ハンズオンセミナー(@さいたま赤十字病院)にインストラクターとして参加してきました。このセミナーは神経集中治療に興味がある若手集中治療医や救急医を対象として、実際のハンズオンやシナリオベースの講義を通じて勉強す […]
作用機序:NMDA受容体阻害薬(非競合)組成:ケタラール10mg/ml(製剤の種類:50mg/5ml, 200mg/20ml)*基本原液のまま使用する最高血中濃度:1-5分、半減期:3.6+1.4時間 特徴:呼吸抑制効果が弱い(ベンゾジアゼピンと異なり),昇圧効果がある(循環動態が崩れている際の鎮静薬として優れている)、唾液分泌量増加するがスコポラミンなどで対応可能副作用:血圧上昇・唾液分泌量増加 […]
いつも本ホームページをご覧になっていただきたいへんありがとうございます。 ここ1か月程度お問い合わせフォームが不調です。本当に申し訳ございません。 なかなか修復が難しく、申し訳ないのですがもしここ約1か月以内でお問い合わせフォームにご記載いただきまだ返事をもらっていないという方がいらっしゃいましたら本当にお手数で申し訳ないのですが、こちらの記事に対してコメントをつけていただけますと幸いです(勝手に […]
それぞれの分野で最も重症度が高い病態を把握しておくことは重要です。中枢神経の脱髄疾患であればAHLE(こちら)、そしててんかんの中で最も重症な病態がCryptogenic NORSEです。ここではCryptogenic NORSEを中心に、NORSE全般の免疫治療に関してまとめます。 はじめに ・NORSE(new onset refractory status epilepticus)は「病名」 […]
私は今まで造血幹細胞移植を行っている施設での勤務歴が乏しい関係で、移植関連の中枢神経疾患にとても弱いです。先日造血幹細胞移植を行っている施設で短期研修をした後輩から「移植後でちょっとせん妄かなーという患者さんに指導医がすかさずHHV-6脳炎を疑ってホスカルネットを投与して、実際にそうだった」と話しを聞いて、かなり驚きました。髄液multiplex PCR(こちら)の登場により髄液中HHV-6 DN […]