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神経

糖尿病性/高血糖性舞踏病

神経内科医だけではなく一般内科の先生方の間でも認知度が高い病態です。名称はdiabetic striatopathy, diabetic chorea, hyperglycemia-induced hemichorea/hemiballismusなど文献によってさまざまですが簡単に勉強した内容をまとめます。chore一般に関してのまとめはこちらをご参照ください。 臨床像 ・急性発症の片側舞踏様運動 […]

脳実質石灰化病変へのアプローチ

生理的石灰化部位:松果体、淡蒼球、手綱交連、小脳歯状核 成人発症:遺伝性白質脳症+石灰化病変へのアプローチ この項はJAMA Neurol. 2017;74(8):1000-1008.からすべて引用。 鑑別 ・HDLS/ALSP(遺伝子CSF1R):微小石灰化(白質)・脳梁菲薄化 こちら参照・COL4A1 related disorders:微小石灰化(基底核)・RVCL(遺伝子TREX1):網膜 […]

RBD: REM sleep behavior disorder REM睡眠行動異常症

睡眠時随伴症 Parasomnia “parasomnia”:睡眠中にするべきではない行動をやってしまうこと(単純な行動)→一般的にNREM睡眠とREM睡眠どちらで起こるか?によって分類する NREM睡眠に関連するパラソムニア ・覚醒障害 disorders of arousal・錯乱性覚醒 confusional arousals・睡眠時遊行症 sleep walking […]

Restless legs syndrome: RLS レストレスレッグズ症候群(下肢静止不能症候群)

これはよく指摘されている点ですが”legs”の発音は正しくは「レッグズ」で「レッグス」ではありません(「ズ」と濁ります)。日本ではいろいろな病名(「むずむず脚症候群」など)によってやや混乱をきたしています。また更に正確には「下肢には限局しない」ためそもそも”legs”という表現がよくないため報告者の”Willis-Ekbom diseas […]

一酸化炭素中毒 CO poisoning

先日両側淡蒼球のDWI高信号病変を呈した症例のコンサルテーションがあり、一酸化炭素中毒なのかどうか?議論になりました。まだ勉強不足なのですが少しずつ勉強した内容をupdateしていきます。 病態機序 ・COは赤血球ヘモグロビンとの結合親和性が酸素よりも200倍以上高い・加えてCOは組織のチトクローム酸化酵素を抑制しエネルギー産生を阻害する作用もある→このためCO-Hbによる直接的・間接的な組織障害 […]

Asterixis

治療方法や診断基準はすぐに変わってしまいますが、神経症候の勉強はその先もずっと役立つのでとても楽しいです。以下 Pract Neurol 2017;17:60–62. の内容を元に全て記載させていただきました。参考になりましたら幸いです。 病態・臨床像 病態 ・”Asterixis describes sudden, brief, arrhythmic lapses of sustai […]

前頭葉機能の評価

FAB(frontal assessment battery) 前頭葉の6つの機能を簡便に評価できる優れた方法です。原著はこちらです”Dubois B, Slachevsky A, Litvan I, Pillon B. The FAB: a Frontal Assessment Battery at bedside. Neurology. 2000 Dec 12;55(11):162 […]

三叉神経・自律神経性頭痛 TACs

TACs (trigeminal autonomic cephalalgias:三叉神経・自律神経性頭痛)に関してまとめます。 ICHD-3の分類 3.1「群発頭痛」 3.1.1「反復性群発頭痛」 3.1.2「慢性群発頭痛」 3.2「発作性片側頭痛」 3.2.1「反復性発作性片側頭痛」 3.2.2「慢性発作性片側頭痛」 3.3「短時間持続性片側神経痛様頭痛発作」 3.3.1「結膜充血及び流涙を伴う […]

緊張型頭痛 tension type headache

緊張型頭痛はもちろんそれ単独でも重要なのですが、「本当に片頭痛ではないか?」という臨床姿勢が最も重要と個人的には考えています。 分類 ICHD-3における筋緊張型頭痛の分類  *参考 反復性 episodic:14日/月以下、慢性 chronic:15日/月以上 2.1 稀発反復性緊張型頭痛 1回/月未満2.2 頻発反復性緊張型頭痛 1~14回/月2.3 慢性緊張型頭痛 15日/月以上(3か月を超 […]

MIBG心筋シンチ

原理 ■核種:123I meta-iodobenzylguanidine(MIBG)はノルアドレナリンの生理的アナログで、交感神経終末でノルアドレナリンと同じように貯蔵、放出される物質です。このMIBGの心臓への集積を評価することで、心臓へ分布する交感神経の節後線維の評価目的に使用します。*交感神経節後線維の評価は心臓がMIBG, 皮膚がQSART, 末梢血液がNoradrenaline基礎値とい […]