フィンゴリモド fingolimod
薬剤/機序 商品名:ジレニア、イムセラ 製剤:0.5mg/カプセル投与量:0.5mg 1Cp1x 経口薬(経口薬のDMDとしての承認初)*基本的にこの投与方法(0.5mg/日)しか日本では認可がありません。 作用機序:S1P(スフィンゴシン-1-リン酸:sphingosine-1-phosphate)受容体に作用し、リンパ球遊走を阻害する作用があるとされています(リンパ節にB細胞を閉じ込める)。S […]
薬剤/機序 商品名:ジレニア、イムセラ 製剤:0.5mg/カプセル投与量:0.5mg 1Cp1x 経口薬(経口薬のDMDとしての承認初)*基本的にこの投与方法(0.5mg/日)しか日本では認可がありません。 作用機序:S1P(スフィンゴシン-1-リン酸:sphingosine-1-phosphate)受容体に作用し、リンパ球遊走を阻害する作用があるとされています(リンパ節にB細胞を閉じ込める)。S […]
多発性硬化症は若い女性の患者さんも多く妊娠との関係が重要なテーマです。ガイドラインの内容をなぞることが多くて恐縮ですが、内容をまとめます。 妊娠・出産のMS病勢への影響 1:再発に関して・妊娠中は再発率は低下するが、出産後3か月は再発リスクが最も高くなる(下図引用:”The PRIMS Study” :254人/269回の妊娠に関してのフォローアップ:N Engl J Me […]
多発性硬化症は疾患特異的なバイオマーカーが存在しないため(そもそもが「原因不明」の脱髄疾患であり自己免疫ということすら証明はされていない)、「他疾患の除外」+「空間的多発性と時間的多発性を証明」することが診断に重要です。McDonald診断基準は「これさえ満たせば多発性硬化症」や「他疾患との鑑別を目的」という診断基準ではなく、他疾患の除外を前提としている点と「CIS(clinically isol […]
元々はaHUS/PNHに対して使用されていましたが、神経内科領域では重症筋無力症、視神経脊髄炎関連疾患で抗補体モノクローナル抗体のeculizumab(商品名:ソリリス)が投与される機会が近年増えてきています(ギランバレー症候群は現在治験中)。しかし、Eculizumab投与中髄膜炎菌感染症は1000-2000倍増加するとされており、髄膜炎菌感染症は致死的なため医療従事者は十分注意する必要がありま […]
myelin oligodendrocyte glycoprotein antibody-associated disease 病態 ・ミエリンオリゴデンドロサイト糖蛋白(myelin oligodendrocyte glycoprotein:MOG)は,中枢神経髄鞘の最外層を構成するタンパク質で、同タンパク質に対する自己抗体(IgG1)が中枢神経脱髄疾患で検出されることから一連の疾患群として認識 […]
先日外来で5年経過の緩徐進行性歩行障害を呈し神経学的所見上では痙性が目立つ症例があり、比較的高齢だけれど遺伝性痙性対麻痺かな?と思い精査した結果”PPMS”であった症例がありました。やはりPPMSは日常臨床でそこまで頻度が多いものではないですが、調べた内容をまとめます。 臨床像 PPMSはMSの病型のうちの1つ(RRMS, SPMS, PPMS)であり、MS全体の約10-1 […]
RIS(radiologically isolated syndrome)は多発性硬化症らしい白質病変を認めますが、明らかな神経学的な所見や病歴を認めず、またその他のetiologyも特定できない状態をさす表現です。頭痛やめまいの精査目的に頭部MRI検査を実施し偶発的に指摘される機会も増えてきていると思います。2009年にRISという言葉が導入されてからの変遷をまとめます。 定義 ■RISの提唱( […]
急性期治療 急性増悪の際の治療としてはステロイドパルス療法と血液浄化療法が挙げられます。 1:ステロイドパルス methyl presonidolone 500-1000mg/day 3-5日間 その後ステロイド後療法を1mg/kg/日で継続する場合が多いです。 2:血液浄化療法 TPE or IAPP1500-2000ml 5-7回 IgG200mg/dl前後を目安に終了もしくは中断を検討すると […]
脳病変 脳3T(>1.5T):T2WI axial, 3D-FLAIR( or 2D-FLAIR sagittal +axial), SWI(central vein sign評価), STIR coronal(視神経評価), 造影T1WI*初回は造影が必要、フォローアップで造影は必ずしも必須ではない(フォローの最低限:T2 axial + FLAIR axial + sagittal*PM […]