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血液

抗凝固薬 まとめ

0:凝固カスケードと作用機序 凝固カスケードと抗凝固薬との対応関係をまとめると上図の様になります。以下でそれぞれの薬に関してまとめます。 1:ヘパリン類 ■作用機序と分類 ヘパリン類はそれ単独では抗凝固作用を示さず、AT(antithrombin:アンチトロンビン)依存性に抗凝固作用を発揮します。このため、背景にAT欠損や活性低下があると十分な薨御作用を発揮できません。未分画ヘパリン(UFH: u […]

凝固・線溶系

1:凝固・線溶の生理学 ■外因系・内因系 凝固カスケードは大きく内因系、外因系とそれらが合わさる共通系に分けることができます。内因系は凝固因子が全て「血管内」にあるため「内」と表現し、外因系は組織因子が「血管外」にあるため「外」と表現しています。出血時の止血では特に外因系が重要であるとされています。内因系はAPTTで、外因系はPTでそれぞれモニターします。 外因系、内因系それぞれが活性化すると、共 […]

輸血 開始基準

ここでは「いつ・どんなときに輸血を開始するべきか?」というテーマを扱う。多くの本を開くと「輸血開始基準はHb<7.0 g/dl」と記載してあるが、本当にそれだけでよいのだろうか? 1:組織への酸素供給と消費(復習) この項目は今まで述べてきた話の復習になる。組織への酸素供給は1:Hb(ヘモグロビン)、2:SaO2(動脈酸素飽和度)、3:CO(心拍出量)の3つから構成される。今回輸血ではこのう […]