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2024年12月

精神的に安定するにはどうすればよいのか?

年末に不思議な話題ですが、「いつ私たちは精神的に不安定になるのか?」についてこれまで私なりに色々考えてきたことや、読んだ本を紹介します。ここでは食事の乱れや運動不足、睡眠不足、過労といった日常生活での不摂生やトラブルは当たり前なので一旦除きます。以下で大きく3点挙げたいと思います。 価値観の硬直化による選択肢の消失 精神を病むということは、価値観が硬直化して色々な選択肢がぼろぼろと消失し「これ以外 […]

てんかん重積の予後

てんかん重積の予後評価に関する文献をまとめます。少し古いですがこちらの文献を中心に(”Prognostic scores in status epilepticus—a critical appraisal” Epilepsia. 2018;59(S2):170–175.)元文献を調べてまとめました。 Scoring 代表的なスコアはSTESS, EMSE, mSTESS, […]

non-consensus TIA

救急病院で勤務していると「高齢者の突然発症のfocal neurological signととれるか微妙でTIAなのか?」という例は多々あります。病歴を徹底的に詰めても、どうしても何とも言えないというケースは多々あります。そこでの実臨床に沿った概念として”non-consensus TIA”というものがあり、論文を紹介します。 文献:”Diagnosis of […]

造影剤CT検査あれこれ 事前の欠食は必要? メトホルミン休薬は必要?

造影CT検査前の欠食に関して ・もちろん胆嚢評価や消化管評価など、純粋に画像評価上事前の欠食が必要な場合はそうします。ただ問題なのは、造影CT前にルーチンでの欠食は必要なのか?というClinical Questionです。・慣習的に欠食としている施設が多いと思いますが、実際のところ意味があるのか?を調べました。・以下にガイドライン、代表的なRCTを載せています。・結論は造影CT検査前に欠食にするこ […]

脳神経内科医への働き方と”Burnout”

働き方に関するアンケート(過去) 日本神経学会が調査された脳神経内科医の働き方、burnoutに関してのアンケートが2021年の臨床神経に発表されました(臨床神経 2021;00:000.)。結果の一部をまとめさせていただくとと以下の様になります(太字は管理人)。 日本1,261名(回答率 15%) 臨床神経 2021;00:000.・年齢45歳,男性71.8%, 労働55.1時間/週・日本版Bu […]

両側淡蒼球病変 bilateral globus pallidus lesions

鑑別 虚血:低酸素脳症代謝:肝性脳症、メープルシロップ尿症、メチルマロン酸血症、Wilson病中毒:CO中毒(淡蒼球が選択的に障害される代表的原因病態)、Cyanide中毒遺伝性:Neurofibromatosis Type 1、Leigh脳症、Fahr病、NBIA、PKAN、Wilson病 下図は中毒での特徴的な画像所見の一覧で、Radiographics. 2019 Oct;39(6):167 […]

大脳皮質拡散制限病変 Cerebral cortical restricted diffusion

鑑別 血管障害:precentral knob areaの梗塞など(梗塞範囲が広くなると血管支配領域から皮質下白質を含むので皮質に限局することは解剖学的にありえない) てんかん重積後:大脳皮質+視床枕の信号変化が特徴的 CJD:DWI>FLAIR像信号変化、尾状核の信号変化(尾状核>被殻後方)が特徴的 感染:単純ヘルペス脳炎は辺縁系(側頭葉前方~帯状回~島皮質)を主体に左右非対称性に拡散制限病変を […]