PAF: pure autonomic failure 純粋自律神経機能不全

病態

純粋自律神経機能不全(PAF: pure autonomic failure 以下PAFと表記します)は末梢の自律神経にαシヌクレイン蛋白が異常集積し、遠心性節後神経が主として障害さることが特徴の神経変性疾患です(求心性線維は比較的保たれるとされています)。1925年Bradbury and Egglestonによって報告されたことに端を発します。自律神経障害の総論に関してはこちらにまとめがありますのでもしよければご参照いただければと存じます。私は今まで確実にPAFだろうという症例は2例経験があり、勉強した内容をまとめさせていただきます。 read more

SBMA: spinal and bulbar muscular atrophy 球脊髄性筋萎縮症

病態

X染色体上のアンドロゲン受容体遺伝子CAG repeat異常(38以上、通常は11-36、*47前後が多い(最大62))により変異AR(androgen receptor)が下位運動ニューロン核内に集積していくことが病態です(別名:Kennedy Alter Sung syndrome)。リピート数は病態を反映し、ポリグルタミン病のためanticipation(表現促進現象)があるが(世代を経るごとに発症が若年化する)、SBMAでは軽度です。 read more

円蓋部くも膜下出血 convexity subarachnoid hemorrhage: cSAH

くも膜下出血で有名なのは動脈瘤が破綻することによる脳底部のくも膜下出血ですが、円蓋部脳表の血管が破綻することにより円蓋部くも膜下出血(cSAH: convexity subarachnoid hemorrhage)をきたす場合があり、これは通常一般的な動脈瘤によらないものです。円蓋部くも膜下出血はその原因がある程度限られており、鑑別疾患を把握しておくと診断を絞りやすくなるためここで解説します。個人的には円蓋部くも膜下出血を見つけると鑑別が絞りやすくなり、診断につながる場合もあるため大切にしている病態です。 read more

morning glory sign

“morning glory”は朝顔のことを意味し、”morning glory sign”は進行性核上性麻痺(以下PSP)の患者さんの頭部MRI画像検査の所見として提唱されているものです。私は恥ずかしながら全く知らなかったのですが、先日読影レポートに記載があり勉強させていただきました。 read more