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2019年

組織への酸素供給

ショック、人工呼吸管理、輸血などの勉強で重要なテーマ「組織への酸素供給」に関して解説する。 1:組織への酸素供給 DO2(delivery O2):組織への酸素供給は3つの要素により規定される。 Hb(血中ヘモグロビン濃度)、SaO2(動脈血のHb飽和度)、CO(cardiac output:心拍出量)の3つである。そして下図の式で計算される。 これはどういう意味か下図の模式図で考える。川があり、 […]

アドレナリン Adrenaline

商品名:ボスミン® 組成:1mg/1ml(1Aあたり) 静注もしくは筋注(いずれも原液で使用) 適応:CPAでの組成 or アナフィラキシー *その他希釈して持続静注する場合 もあるが、昇圧薬としての持続静注は基本的にノルアドレナリンであり上記2つの使用法をマスターすることが重要。 単純なことであるが、アナフィラキシーの際に間違ってアドレナリンを1mg静注してしまうといったトラブルはよく起こる。 […]

輸液 基本知識と分類

輸液の理解のためにその基礎となる内容に関して解説します。 1:体液の分布 体液は1:血液、2:間質液、3:細胞内液の3つのコンパートメントに分けられます。このうち1:血液と2:間質液を合わせるたものを一般的に「細胞外液」といいます。輸液を考える際には、その輸液がコンパートメントのどこへ分布するか?を理解することが重要です。 そして、それぞれ血液:間質液:細胞内液は約1:3:8の比で容量が分布してい […]

抗コリン薬 anticholinergic drugs

抗コリン薬は副作用の点から処方する際に注意が必要であり、特に高齢者では注意が必要である。 臨床上重要なのは、抗コリン薬として分類されていないが抗コリン作用を有している薬剤が多々存在していることだ。その代表が、抗ヒスタミン薬、ベンゾジアゼピン系、抗精神病薬、三環系抗うつ薬である(下図)。特に抗ヒスタミン薬は市販薬, OTCにも含まれており注意が必要だ。 抗コリン薬は代表的なものとして下記が挙げられる […]

酸塩基平衡:血液ガス 練習問題1

練習問題1:50才女性 主訴:下痢 pH=7.31, PaCO2=31 (mmHg), HCO3-=16, Na=142, K=2.2 , Cl=114 (mEq/L) Step通りに考えていく。 Step1はpH=7.31<7.35なのでアシデミア。アシドーシスではないことは前回解説した通りで注意したい。 Step2は1次性変化、今回はHCO3-=16 mEq/Lであり、代謝性アシドーシス […]

Factfulness ファクトフルネス

著者:ハンス・ロスリング (Hans Rosling)さん 医師・公衆衛生学者 一言紹介: 統計データを分かりやすく示して、 僕たちが当たり前だと思っている世界の状況(貧困や人口の問題など)がいかに事実と異なっているかを説明し、世界を正しく知るための道しるべを示している。 対象:全ての人 おすすめ度:★★★★★ 最も衝撃を受けた本のうちの一つです 難易度:★☆☆☆☆ 統計の予備知識は全く必要ありま […]

アナタはなぜチェックリストを使わないのか?

著者:アトゥール・ガワンデ (Atul Gawande)さん 外科医 原題:”The check list manifesto” 一言紹介:筆者自身の外科医としての体験も踏まえた上で、なぜ人は間違いを起こすのか?その原因として人間の記憶力や注意力がいい加減であるかを解説し、具体的対策としてチェックリストの重要性を説明している。 対象:全ての人(特に仕事で役立てたい人におすす […]