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2019年8月27日

上肢単独の運動障害へのapproach

0:上肢単独の運動障害 ここでは「突然右手が動かなくなった」という症状で救急外来に患者が来た場合を考える。慢性の経過ではなく、特に脳血管障害と鑑別となる突然発症の病態を中心に説明する。 1:脳梗塞 片側の上肢だけの障害では脳梗塞ではないと思うかもしれないが、実際には単麻痺(顔だけ、上肢だけ、下肢だけといった一か所の障害のこと)の原因として上肢は最多である。単麻痺は脳梗塞全体の4.1%を占め、そのう […]

顔面神経麻痺 facial nerve palsy

0:解剖 1:「中枢性」・「末梢性」の鑑別 ・顔面の上半分は両側支配になっており、顔面の下半分は片側支配になっている。このため中枢性では額のしわ寄せは、反対側からの神経線維もあるため保たれる。 ・このため顔面の運動に関して中枢性と末梢性で最も重要なのは「額のしわ寄せ」である。ぱっと患者さんの顔を見てこの所見が明瞭であれば何も困らないが、はっきりしない場合も多い。基本的に麻痺は随意運動をかけることで […]