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抗コリン薬 anticholinergic drugs

抗コリン薬は副作用の点から処方する際に注意が必要であり、特に高齢者では注意が必要である。

臨床上重要なのは、抗コリン薬として分類されていないが抗コリン作用を有している薬剤が多々存在していることだ。その代表が、抗ヒスタミン薬、ベンゾジアゼピン系、抗精神病薬、三環系抗うつ薬である(下図)。特に抗ヒスタミン薬は市販薬, OTCにも含まれており注意が必要だ。

抗コリン薬は代表的なものとして下記が挙げられる。

具体的な薬剤(かっこ内は商品名)

吸入薬:SAMA・LAMA (shor or long acting muscarine antagonists) →COPD

パーキンソン病治療薬:トリヘキシフェニジル(アーテン)

腸管運動抑制:スコポラミン(ブスコパン)

頻尿治療薬:プロピベリン(バップフォー)・オキシブチニン(ポラキス)・ソリフェナシン(ベシケア) →過活動膀胱

具体的な副作用をまとめた図が下記であり参照したい。特に緑内障、前立腺肥大症は禁忌として重要であり必ず確認する。

抗コリン薬は高齢者で認知症のリスクとなり、またせん妄増悪のリスクとなるため高齢者では基本的に処方しないようにしよう。